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2011.10.24

好きな食べ物の絵! 蛤

3201_2          伊藤若冲の‘蛤龍宮図’(江戸時代 18世紀)

3200_2     喜多川歌麿の‘潮干のつと’(江戸時代 1787~89年)

3199_2     福田平八郎の‘蛤’(1952年)

3202_2     奥村土牛の‘蛤’(1949年)

貝類でお馴染みは吸い物や味噌汁でよく食べる蛤、あさり、しじみ。そして、北海道へ行くとホタテが特別美味しく感じられる。また寿司ネタでは鳥貝を必ず注文する。普段の食卓にのぼるのはあさりとホタテ。あさりは味噌汁の具として、ホタテは焼肉をするとき一緒に食べることが多い。

身がぷりぷりしている蛤を食べる機会がいつもいつもあるわけではなく、国内を旅行し旅館に泊ったときの食事とか親しい人を家に招待するときくらい。昔は座敷の宴会が多くあり最後にでてくる定番の蛤の吸い物を美味しくいただいたが、今はホテルの立食パーティーが中心だから蛤にはありつけない。

名古屋に住んでいたとき、三重県の津市にある県立美術館を訪問したことがある。目的のシャガール展を見終わり、どこで食事をしようかと物色していたら、ある店で大きな焼き蛤を売っていた。これが有名な桑名の蛤かという感じ、すぐ席についた。日本各地、どこにも自慢のお美味しい食べ物がある。

伊藤若冲(1716~1800)の蛤の絵はとてもファンタジックな絵。上のほうに楼閣があり、下には大きな蛤が描かれている。その間には二本の線が円弧をつくり上のほうにのびている。これは何を描いている?ここではマジシャン蛤が得意技を披露している。吐く息によって空中に楼閣を出現させるのである!

喜多川歌麿(1753~1806)というとすぐ美人大首絵がイメージされるが、もうひとつその迫真の描写力に驚愕させられる絵がある。それは虫や鳥や貝を描いた絵本。‘潮干のつと’は潮干狩のみやげという意味。画面の下半分に貝殻や海草が精緻に描かれ、上にそれぞれの貝にちなんだ狂歌が書かれている。右にほうに蛤がみえる。最接近してみるとその尋常でない質感描写にびっくりする。

近代日本画では福田平八郎(1892~1974)と奥村土牛(1889~1990)がいい蛤の絵を描いている。平八郎は蛤を盛るのに皿とかいろいろ考えて、結局摺鉢を思いついて二日間探し回ったという。

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