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2011.10.13

‘ロートレック展’には極上のポスターがいっぱい!

3165_2         ‘ディヴァン・ジャポネ’(1893年)

3166_2         ‘快楽の女王’(1892年)

3163_2        ‘54号室の女船客’(1896年)

3164_2      ‘化粧’(1898年)

三菱一号館美の‘トゥールーズ・ロートレック展’(10/13~12/25)を楽しんだ。ロートレック(1864~1901)の回顧展は最近4年間では08年にサントリー美(拙ブログ08/2/17)、09年にはBunkamura(09/12/8)でもあった。

サントリーのときは油彩が目を楽しませてくれたが、今回はポスターやリトグラフがメイン。出品作はお馴染みものが多いが摺りの状態やコンディションが極めてよく、またこれまでみたことのないヴァージョンがあるので、グラフィックアーティスト、ロートレックの魅力を新鮮な気持ちで味わうことができる。

ロートレックの個性あふれるポスターはどれも惹き付けられるが、最も好きなのは‘ディヴァン・ジャポネ’。真ん中に横向きで描かれたジャン・アヴリルの着ている黒の洋服が画面をひきしめている。向こうのオーケストラボックスからは音楽が聴こえてくるよう。

また、舞台にいるイヴェット・ギルベールの描写が大胆、大事な顔がカットされている。でも、それがジャンの美しい顔に見蕩れ、カフェの楽しい雰囲気に乗せられるから意識されず空間に奥行きを与えている。これがロートレックのポスターの斬新なところ。

風俗描写丸出しで、とてもグラフィカルな作品に仕上がっているのが‘快楽の女王’。こんなポスターが街にあったら、そこを行き交う人たちは楽しくてたまらないし、小説の宣伝としては特○の効果が期待できる。平面的なところは日本の浮世絵風で赤や黄色、黒の色面をうまく使っている。

収穫のひとつが最後の部屋に飾ってあった‘54号室の女船客’。サントリーでもみたが、これは‘サロン・デ・サン’という展示会場の名前などの文字が入ってないヴァージョン。広重の‘名所江戸百景’を連想させるような手前に女性を大きく描く構成に思わず足がとまった。文字が入るとポスターになる作品だが、油彩の傑作をみている気分だった。

アルビのトゥールーズ・ロートレック美が所蔵する油彩が2点ある。画集によく載っている‘化粧’と‘モーリス・ジョワイヤン’。これは想定外のビッグなオマケ。アルビへはなかなか行けないので、2点もみられるのは有難い。

三菱一号館美が近年手にいれたこのロートレックコレクションはもとはジョワイヤンが所有していたもの。一級のコレクションと運良くめぐり合えたことは一生の思い出になる。

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