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2011.10.16

出光美のゆるーい文人画展!

3176_2               池大雅の‘瓢鯰図’

3177_2     池大雅の‘秋社之図屏風’(右隻の部分)

3178_2     与謝蕪村の‘山水図屏風’(重文)

3175_2            浦上玉堂の‘雙峯挿雲図’(重文)

出光美では現在、とてもゆるーい展覧会が行われている。‘大雅・蕪村・玉堂と仙厓ー笑いのこころ’展(9/10~10/23)。

これは日本の美・発見シリーズの第5弾。1~4弾は皆勤してないが、これは見逃さないようにしていた。お目当ては与謝蕪村(1716~1783)の‘山水図屏風’(重文 
1763年)。出光は文人画のいい絵があることで有名だが、10数年前これらがどっと公開されたとき、運悪く展示替えでみれなかった。その後MIHO MUSEUMであった回顧展(08年)などでみる機会はあったのに、いずれもすれ違い。

やっと会えたのでじっくりみた。画像は右隻だが、左隻に比べるとこちらのほうに惹かれる。山水画を数多く体験してきたが、山々に心がこれほど強くむかうのはそうない。中央と右に量感のある山々が斜めの方向に大きなビスケットを並べるように描かれている。真ん中の向こうにはこれまた形のいい山が霞のなかにそびえている。期待値以上にいい絵だった。

会場に入ってすぐおもしろい絵が登場する。池大雅(1723~1776)の‘瓢鯰図’。これははじめてみた。じっとみてしまうのは下のなんとも可愛い鯰。瞬間的に鯰というより大山椒魚をイメージした。これなら鯰のゆるキャラとしてすぐデビューできる。

10点ある大雅のなかで嬉しい再会があった。それは5年前京博であった‘18世紀 京都画壇の革新者たち’展で楽しんだ‘秋社之図屏風’。これは右隻で祭りに心ウキウキの唐子たちが門からどどっと出ているところ。大雅の描く人物は大人でも子どもでもみなまるっこくてやさしい顔をしている。この人物描写をみていると気分は自然とゆるゆるモードになる。

今回の展覧会ですごくいいなと思うことが二つある。ひとつは展示作品は全点会期中でていること。所蔵品だからできることとはいえ、展示替えなしははじめてのことではないか。100%スッキリ展示(勝手に京博方式と呼んでいる)をやっと実現してくれた。

もうひとつは図録のつくり方。拡大図のところにつけられたキャプションがじつに楽しい。京博で曽我蕭白展(05年)があったとき、狩野博幸さん(現在、同志社大教授)は図録の表紙に‘円山応挙が、なんぼのもんぢゃ!’と入れて江戸絵画ファンをハッとさせた。この主催者による遊び心にとんだフレーズづくりが板橋区美に飛び火し、そして出光美にも浸透してきた。

巧みな表現に絵をみるのがいっそう楽しくなったものをいくつか紹介したい。
★上の‘秋社之図’では ‘浮かれ騒いでコロコロ、おもちゃの仔馬もコロコロ’ 
★大雅の‘江上笛声図’では ‘ピョーン、、、、水面を揺らす笛の音’
★仙厓の‘百寿老画賛’では ‘踊る酔狂、笑う酔狂’

浦上玉堂(1746~1820)も重文2点を含む15点を展示する豪華なラインアップ。お気に入りは大作で見ごたえがある‘雙峯挿雲図’。しばらく息を呑んでながめていた。‘笑い’のこころとくれば、これはそのまま仙厓の絵。お馴染みの‘鯛釣恵比須画賛’などが心を和ませてくれる。

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