酔いしれる根津美の‘名物刀剣’展!
国宝‘太刀 銘長光(名物遠江長光)’(鎌倉時代 13世紀 徳川美)
国宝‘短刀 銘左/築州住’(南北朝時代 14世紀 ふくやま美)
刀剣の展覧会をみるのは4年前の‘備前一文字展’(佐野美 拙ブログ07/11/23)に次いで二度目。根津美でこの特別展(8/27~9/25)が開催されるのを知ったとき、気持ちが昂ぶった。
根津美は以前正宗展を開催したそうだから、今回もHPで国宝の数(9点)を数えながら期待していたが、実際すごいものがでていた。まだ刀全体をみれるほど目が慣れてないので、東博で追っかけの国宝をみるときは刃文ばかりをみている。
刃文の種類が一通り目の中に入ってくると、その刃文の細やかさとか輝きに視線が集中してくる。長船派の創始者、光忠の‘金象嵌銘光忠’の大丁子乱れ、蛙子丁子交じりを息を呑んでみていた。これは織田信長の愛刀。本当にいいものをみた。
丁子乱れの華やかな刃文が心を揺すぶる長光(光忠の子)の太刀の前にも長くいた。これは一度と所蔵している徳川美でみたことがある。東博にある‘大般若長光’(国宝)とともに名刀である。これも信長がもっていた。
5点ある国宝の短刀を3回ぐるっとまわって見比べてみた。最も惹かれたのが短刀の先のほうに夢幻的な雰囲気が漂う‘銘左/築州住’。広島にいたときふくやま美へは2、3回でかけたが、残念ながらこれをみる機会はなかった。この短刀は一生の思い出になる。もう一点、再会した貞宗の穏やかな刃文にも大変魅了された。
佐野美と根津美ですばらしい刀剣展を体験できたことを心から喜んでいる。一歩々刀の世界に近づいていきたい。
尚、この展覧会はこのあと次の3館でも行われる。
富山県水墨美:9/30~10/16
佐野美:10/22~12/18
徳川美:12/1/4~2/5
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