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2011.08.17

第17回‘秘蔵の名品 アートコレクション展’に傑作が集結!

2968_2     横山大観の‘くよく’(1926年 三の丸尚蔵館)

2966_2     東山魁夷の‘萬緑新’(1961年 宮内庁)

2965_2     片岡球子の‘西湖の富士’(吉野石膏美術振興財団)

2967_2     岡鹿之助の‘運河’(1967年)

ホテルオークラ恒例の‘アートコレクション展’(8/6~28)は毎年顔をだしているが、今年は東日本大震災復興を支援する特別のチャリティーイベントなので、名品のラインナップはいつもの年の倍くらいいい感じ。東博の空海展のあとオークラに寄ると芸術心の火は一週間燃え続けることは請け合い。

日本画家、洋画家58人はすべて文化勲章の受章者。作品の数は全部で90点。このうち横山大観の‘夜桜’(拙ブログ09/5/5)と竹内栖鳳の‘蹴合’(ともに大倉集古館蔵)は後期(8/16~28)のみの展示でみれなかった。

このコレクション展はいつもミニ図録(300円)と絵はがきを販売している。図録を買うと最も気に入った作品を投票することができ、応募すると抽選でオークラの宿泊券などが当たることになっている。で、毎年これを楽しみに投票しているのだが、まだホテルからのご招待がない。

今年投票した絵は1959年に文化勲章を受章した川端龍子の‘鯉’。六曲一双の屏風に鯉の群れがどーんと描かれている。すばらしい鯉の絵で立ち尽くしてみていた。図録にも載っておらず、絵葉書がないので残念ながらおみせできない。これを所蔵しているのは宗教法人 妙智會教団。どこにあるの?

龍子は鯉描きの名手であり、山種や三の丸尚蔵館などにある鯉の名画は全部みたつもりだったが、こんないい絵が残っていた!こういうまさに秘蔵の名品がひょこっとでてくるところがこのコレクション展の一番の魅力。感動を再生できる図版がないので、当面は目に焼き付けた絵のイメージを反復。

ここにとりあげた作品は片岡球子(1905~2008)の富士山を除いて鑑賞したことのあるもの。花鳥画がさほど多くない横山大観(1868~1958)の‘くよく’はとても気に入っている絵。皇后に献上された絵だけに完成度は高く、墨の濃淡とにじみにより鳥の姿をじつに丁寧に描いている。くよくはムクドリの一種で‘叭叭鳥’とも‘ハッカチョウ’とも呼ばれる。

もともとこの鳥は中国南部からベトナムに生息しており、大観は当時宮中に飼育されていた鳥を借りてスケッチし、この献上画と大観記念館にある‘叭叭鳥’の2点を描きあげた。鳥の絵では小林古径の傑作‘木莬’もでているので嬉しくなる(展示は8/15で終了)

風景画で足がとまったのは静謐な雰囲気が漂う東山魁夷(1908~1999)の‘萬緑新’と洋画家岡鹿之助(1898~1978)の点描風の絵‘運河’。また、球子の明るい色調が目にとびこんでくる‘西湖の富士’やカラリスト小野竹喬の‘新月’にも惹きつけられる。

人物画は上村松園の美人画‘鼓の音’(09/3/5)が一際輝いているのをはじめ、球子の面構シリーズ‘広重・国芳・国貞’や大山忠作の‘五百羅漢’、そして鮮やかな赤や紫の色使いが印象的な棟方志功の版画‘花見の柵’にもぐぐっと吸い込まれた。

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