« 第17回‘秘蔵の名品 アートコレクション展’に傑作が集結! | トップページ | 二度目の‘橋ものがたり’展! »

2011.08.18

東博浮世絵エンターテイメント!英泉・広重‘木曾街道六捨九次’

2969     渓斎英泉の‘木曾街道六捨九次之内 日本橋 雪之曙’

2970     渓斎英泉の‘木曾街道六捨九次之内 大宮 富士遠景’

2971     歌川広重の‘木曾街道六捨九次之内 長久保’

2972     歌川広重の‘木曾街道六捨九次之内 本山’

現在、東博の浮世絵コーナーでは渓斎英泉(1791~1848)と歌川広重(1797~
1858)の合作‘木曾街道六捨九次’が展示されている。日本橋から大津までのシリーズ全体70点が2回にわけられ、日本橋から奈良井宿まで35点が8/21まで展示され、残りが次回でてくる。

広重の‘東海道五捨三次’に続くこの街道物は最初は渓斎英泉が天保6年(1835)頃から描いていたが、売れ行きが悪く24点でおしまい。そのあと版元も変わり、残りを引き継いだ広重が天保13年(1842)頃に完成させた。

英泉の絵はうまく描けていると思うが、全部が々江戸の人たちの心をとらえることができなかったのだろう。‘日本橋 雪之曙’は活気あふれる光景が描かれている。斜め構図の日本橋には威勢のいい魚売りや大八車を押している男たちがみえる。左側が魚河岸。

‘大宮 富士遠景’は桜の木の間におさまった富士の姿と道が手前から右に進みそこからぐるっと富士のほうへむかって曲がっていく構図に魅せられる。左の親子と真ん中の旅人が逆の方向へ歩いてるので、街道が左右に広がっていることがイメージでき、足音が聞えてくるよう。

広重の‘長久保’はシルエットで描かれた橋とそこを行きかう人々の姿が心を揺すぶる。憎いくらいに上手いのが月を松で隠すところ。しかも、広重はその詩情あふれる光景を手前で馬を曳く馬方にじっとみさせている。

‘名所江戸百景’の一枚を見ているような大胆な構図で描かれたのが‘本山’。街道にどーんと覆いかかる松の大木。これは実景?松の木にクロスするように焚き火の煙が立ちのぼり、その煙の左右には柴を籠にいっぱい入れた男の子が歩いている。

一見すると平板な絵だが、右の男の子は坂を下り、左の旅人は山道を上がってきているので画面の前後左右で凹凸ができている。広重はこういう空間構成が天才的に上手い。

|

« 第17回‘秘蔵の名品 アートコレクション展’に傑作が集結! | トップページ | 二度目の‘橋ものがたり’展! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 東博浮世絵エンターテイメント!英泉・広重‘木曾街道六捨九次’:

« 第17回‘秘蔵の名品 アートコレクション展’に傑作が集結! | トップページ | 二度目の‘橋ものがたり’展! »