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2011.06.02

期待値半分の‘パウル・クレー展’!

2740_2     ‘花ひらいて’(1934年)

2739_2     ‘なおしている&マネキン’(1940年)

2742_2         ‘E.附近の風景(バイエルンにて)’(1921年)

2741_2         ‘人形劇場’(1923年) 

5/31から東近美で開幕した‘パウル・クレー展’(7/31まで)は期待値の半分だった。ズバリ!06年川村記念美であった回顧展(拙ブログ06/7/4)より満足度は下回る。東近美のことだから、ベルンのパウル・クレー・センターからいい作品をドドッともってきてくれるものと期待していたが、あてがはずれた。

パウル・クレー・センターは未訪問なのでここのコレクションの全貌はつかめてないが、手元にある本に載っているものや1993年愛知県美で体験した‘クレー展’の出品作をみると、こんなものではないだろう。

展覧会の切り口である‘クレー(1879~1940)の作品がどのように作られたか’なんてことは専門家の美術研究会でやればいいことで、普通の美術ファンにみせる回顧展だったら魅力ある作品をもっと集めてきてよと大きな声でいいたい。伝統と格式のある美術館なのだから、西洋美やこのところホームランを連発している国立新美に見劣りするような展覧会をやってはファンの気持ちは離れる。

今回の収穫は‘花ひらいて’。これはすばらしい。昨年世田谷美でコレクション展が開催されたスイスのヴィンタートゥーア美の所蔵だが、なにかの本に載っていたことを思い出し夢中になってみた。隣に展示してある東近美蔵の‘花ひらく木’と同じタイプの絵だが、ふた回りくらい大きくそのチェス盤を連想させる赤や青などカラフルな色面の集まりはリズミカルな音楽を届けてくれる。

大きい絵はやはり見ごたえがあるのに今回はこのクラスのものはほかに2点しかなく、大半は小さな作品。クレーの絵は小さいものが多いことはわかっているが、もう少し大きな絵がみたい。チラシに使われている‘なおしている&マネキン’はこのなかでは大きいほう。もとは一枚の絵だったものが二つにカットされ別の作品になっている。角っぽい色面で平板な画面を構成する作品ではもうひとつ、太い黒の線で縁どられた赤の色面が輝いている‘教会’に足がとまった。

クレーの作品ではっとするのは画面にキュビストのコラージュ作品のようにアルファベットの文字や矢印などの記号が登場すること。‘E.附近の風景’では木のシルエットに囲まれてEが黒く刻まれている。基調色の緑と青、赤と色数は少ないがその色には動きがあり、生き生きとした風景をみているよう。また、背景が黒の絵が好きなので細長いピンクや紫の線が美しく浮き上がる‘人形劇場’の前に長くいた。

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