個人コレクション 夢の傑作選!(2)
マネ(1832~83)は昨年三菱一号館美であった回顧展で‘ラテュイユ親父の店’と出会い、今年は1月マドリードのティッセン美で‘乗馬服姿の女’をみた。そして、6月に入ると国立新美にワシントンのナショナルギャラリーから大好きな‘鉄道’がやってくるから、マネお楽しみモードはまだまだ続く。
今残っている絵のうちでいつかこの目で思っているのは片手くらい。そこに個人コレクションの‘胸をはだけた黒髪の娘’も入っている。この娘の美貌ぶりはベルト・モリゾに次ぐ。いつかグラン・パレで大マネ展が開催され、これが出品されることを夢見ていたい。
今年手に入れたゴッホ(1853~90)の全油彩画本(TASCHEN、日本語版 10年)を頻繁にみている。驚かされるのはこ‘アドリーヌ・ラブー’など個人が所蔵するいい絵がいくつも載っていること。本物をみる機会はないだろうが、色がよく出ているから、これをみているだけでも結構いい気分になる。
ゴーギャン(1848~1903)が描いたジャワ女の絵は強烈なインパクトをもっている。女がペットにしていた猿も一緒に描かれており、画面はゴーギャンの好むエキゾチシズムに満ち溢れている。昨年11月、ロンドンであったゴーギャン展にこの絵が展示されるのを期待していたが、ダメだった。永遠に遠のいたかもしれない。
横浜美術館は当初通りのスケジュールだとドガ展に続いて話題を独占したプーシキン美展だったが、残念ながら幻の展覧会になってしまった。1本目のホームランのドガ展はすばらしかった。大の収穫が‘綿花取引所の人々’。この回顧展でドガ(1834~1917)のパステルに魅了されたが、‘犬の歌’も明るいパステルで描かれている。手を曲げて犬のようなポーズをとる女の姿がおもしろい。
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