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2011.04.11

津波で流された五浦の六角堂!

2566_3     津波で流される前の五浦海岸の六角堂

2565_2     横山大観の‘五浦の月’(1935年 東博)

2564_2            平櫛田中の‘岡倉天心像’(1931年 東芸大美)

東芸大美のコレクション展で横山大観の‘村童観猿翁’をみていたとき、東日本大震災で起きた大津波がもたらした悲しい出来事を思い出した。

地震が起こって1週間ごろだったか新聞に茨城県の北にある五浦海岸の六角堂が津波によってあとかたもなく流されたという記事が載っていた。ほかにも重要な歴史的建造物が甚大な被害を受けたようだ。写真でおわかりのように六角堂は岬の先端にあるので、あの巨大な津波がやってきたらひとたまりもなかったことは容易に想像がつく。

横浜からクルマでいくと3時間くらいかかる茨城県天心記念五浦美へはこの7年間で4回出かけた。そのうち一回は展覧会を見終わったあと、美術館からクルマで5分走ったところににある六角堂まで足をのばした。ここは絶景のビューポイント。前に大海原がひろがり、とてもいい気分になった。その朱色の六角堂が残念なことに無くなってしまった!

岡倉天心(1862~1913)が中国の詩人杜甫の草堂に倣い六角堂を建てたのは明治38年(1905)。都落ちした天心の心情を察するに、この小堂で波の音を聞き風を感じ、心の安まるひとときをすごしたにちがいない。天心を師と仰ぐ横山大観(1868~
1958)は天心の死の22年後に‘五浦の月’を描いている。これは東博の所蔵で、3年サイクルくらいで平常展にでてくる。

平櫛田中(1872~1979)の制作した天心のブロンズ像は4年前東芸大で開催された‘岡倉天心展’ではじめてお目にかかった。田中には天心が釣竿をもった木彫の‘五浦釣人’もある。

東芸大関係者や地元の方は六角堂が流されたことに深く心を痛めておられるだろう。そして、再建をきっと考えているにちがいない。その日が来るのを静かに待ちたい。

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