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2011.03.08

日本の美 紅白梅! 現代琳派の梅コラボ(7)

2457_2           前田青邨の‘水辺春暖’(1973年)

2455_2     加山又造の‘紅白梅’(1965年)

2456_2               安田靫彦の‘紅梅’(1961年)

2454_2     福田平八郎の‘梅と竹’(1941年)

日本画において現代琳派という特定の画家集団が存在しているわけではないが、装飾性豊かな琳派の画風を意識して制作された作品は数多くみられる。そのなかでも琳派の象徴的なモチーフである紅白梅の絵は名作揃い。梅シリーズの最後は現代の感性で表現されたコンテンポラリー琳派の共演。

前田青邨(1885~1977)は紅白梅を何点も描いているが‘水辺春暖’(大松美)に最も惹かれている。これをはじめてみたとき小さい頃祭でよく買った風車を連想した。日本画の花鳥画は象徴的に描かれているから、こうした夢想的なイメージを目いっぱい感じさせる紅白梅のフォルムは抽象画と案外近いところでつながっている。画面のバランスをとっているのが水辺の鴨。紅白梅のリズミカルな楕円運動を止めないため、4羽は中央に固まって描かれている。

‘現代版紅白梅図’という感じなのが加山又造(1927~2004)の絵。尾形光琳も‘又造はん、すごい感性してまんな!’と感心しているにちがいない。この絵をみる度に琳派のDNAを受け継ぐ若手画家が現われ、また新たな画法と感性で紅白梅図を描いてくれないかなと思う。そんな現代アーティストがはたしているだろうか?

梅をこよなく愛した安田靫彦(1884~1978)は昨日の‘羅浮仙女’をはじめてとして梅の絵を沢山描いている。この絵に描かれた紅梅は大磯にあった自宅に植えていたもの。梅の造形としてはとてもユニーク。斜めに枝が垂れ下がる様に引き寄せられる。その先をよくみると緑の若枝が上向きにのびている。くすんだ金箔地は加山同様、光琳の紅白梅図に倣っている。

‘羅浮仙女’と‘紅梅’のほかに魅了されているのは梅が花瓶に生けられた‘紅梅高麗扁壺瓶’と‘梅花窯瓶’、そして梅の花を手にする秀吉が茶室で座っているところを描いた‘伏見の茶亭’。また、泉屋博古館にも小品ながらとても可愛らしい紅白梅がある。

カラリスト福田平八郎(1892~1974)はお気に入りの画家。最も好きな絵は琳派的というより琳派そのものといっていい‘花菖蒲’(京近美)。4,5点ある梅では‘梅と竹’が目を楽しませてくれる。心が自然に暖かくなるような絵で京都の香りがする

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