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2011.02.01

質量ともにびっくり仰天のティッセン・ボルネミッサ美!

2319_2     ティッセン・ボルネミッサ美

2322_2          ギルランダイオの‘トルナボーニの肖像’(1490年)

2320_2          カルパッチオの‘風景の中の若い騎士’(1510年)         

2321_2     デューラーの‘学者たちの中のキリスト’(1506年)

ティッセン・ボルネミッサ美はプラドの斜め向かいのところにある。開館したのは1992年、4年前マドリードに来たときも関心の高かった美術館だったが、自由時間がなく縁がなかった。

ガイドブックにはプラド、ソフィア王妃芸術センターと合わせて‘マドリード三大美術館’と呼ばれていると書いてあったが、入館してみて美術館の格付けとしてはその通りだと思った。14世紀~20世紀までの西洋絵画がざざーっとみることができ、その数はびっくりするほど多く、心を奪われる絵がここにもあそこにもあるという感じ。大きな感動をもらったので4回にわたって紹介したい。

作品の流れとしては3階からみていき、2階、1階へ降りてくると中世、ルネサンス絵画から20世紀のピカソ、ダリ、抽象絵画、現代アートまで楽しめるようになっている。展示室の横の通路には自然光が差し込み、館内はとてもいい雰囲気。こういう美術館ならまた来たくなる。

少ないながら事前に集めた作品情報の元になっているのは週間‘世界の美術館 プラド美③とティッセン美’(小学館 09.8.6)と手持ちの美術本。美術本では大半が作品の所蔵先として‘ルガノ ティッセン・ボルネミッサ・コレクション’となっているから、まだスイスのルガノにもコレクションの一部があるのかなと思っていた。だが、これは勝手な想像でティッセン・ボルネミッサ男爵、父子2代のコレクションは全部ここに移ってきていた。

‘世界の美術館’で知ったギルランダイオ(1449~1494)の‘トルナボーニの肖像’は期待通りのはっと息を呑むような肖像画だった。じっとみてしまうのがモデルの金髪の巻き毛と精緻に描かれた衣装の装飾図柄。なんともリアルな質感を感じさせる描写である。昨年、フィレンツェにあるサンタ・マリア・ノヴェッラ教会でみた見事なフレスコ画(拙ブログ10/2/22)を思い出しながらいい気分になっていた。

カルパッチオ(1460~1526)はヴェネツィアのアカデミア美(10/2/6)で開眼した画家だから、ここで‘風景の中の若い騎士’に会えたのは大変嬉しい。真ん中に立つ騎士の凛々しい姿に見蕩れたあと、視線はまわりにいる白テンや草花、そして背後の風景にむかう。ボスの絵同様、対象が細かいところまで丁寧に描かれているのでその場所のイメージがよくつかめる。

デューラー(1471~1528)の‘学者たちの中のキリスト’は随分前から図版でみていたが、やっと本物をみることができた。大方の人は中央のキリストをみて‘この人物がキリスト?女性の顔じゃない!’と思われるはず。実際会ってみても、やはり女性。

まわりにいる律法書をもった老人学者たちが硬くて醜い表情をしているので、よけいにふっくらとした女性顔に惹きこまれてしまう。でも、おもしろいことに親指と人差し指を触れ合わせている手だけは男の手。これは一生忘れることのない絵になりそう。  

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コメント

すばらしい!

投稿: Baroque | 2011.02.03 01:34

引越しました。

Baroqueの優雅な昼下り②
http://fzksakura.blog119.fc2.com/

どうぞよろしく。

投稿: Baroque | 2011.02.03 01:39

たびたび失礼します。

こんなに沢山のすばらしい絵がスペインにあるとは・・・。北方のがいいですね。いつの時代やって来たのでしょうか。フランドルはスペインの支配下にあった事がありますね。レコンキスタ終了後 大航海時代・ ‘スペインの無敵艦隊 時代 ’がありましたね。

私は それが目的でいった プラド美術館の ‘ボッシュの快楽の園の祭壇画 ’が、都合でみられなかったので、とてもがっかりした事を思い出してます。ボッシュは好き画家の一人です。ラザロ・ガルデイアーノ美術館は このたび はじめてしりました。絵は画集で楽しんでましたが・・・。

投稿: Baroque | 2011.02.03 16:41

to Baroqueさん
引越し先でアップされた運慶展、画像が
大きくていいですね。

金沢文庫には9日出動の予定です。

投稿: いづつや | 2011.02.03 23:23

to Baroqueさん
マドリードの美術館めぐりをすると、ものすごく
楽しい気持ちになることが今回よくわかりました。
プラド、ティッセン、ソフィア、ラザロ、サンフ
ェルナンド、名画がこれでもか、というくらい沢山
あります。

ボスの快楽の園がみられなかったとは残念だった
ですね!もうすこしするとはじめますプラドの感想
記でボスは2点とりあげることにしてます。

投稿: いづつや | 2011.02.06 01:19

こんにちは。先般のスペイン旅行で一緒になりました佐藤です。ボランティアの仕事が忙しくご挨拶が遅れてしまいました。ブログを拝見し、その充実した内容に感服です。自由時間が多いのでこのツアーに参加したとのことでしたが、精力的に美術館を訪問精査されていたことが判り納得いたしました。ブログのすばらしい説明や写真を楽しく拝見させていただきました。これからも世界の美術館を訪問されることと思いますが、その記事に時々アクセスさせていただきます。

投稿: 佐藤 正 | 2011.02.12 12:24

to 佐藤正さん。
空港では楽しい話をしていただきありが
とうございました。参加者の方たちと話を
していますと情報がいろいろ入ってくるの
がツアー旅行のいいところですネ。

今回は名所観光はオマケ気分でリラックス
してまわっていたのですが、最後の一日は
ちょっと緊張しながら忙しく美術館を訪問
しました。全部で77点紹介することにな
るのですが、プラドは全部で40点プラス
3点おみせします。

人気観光地のすばらしさや名画鑑賞の楽し
さを共有できたことを嬉しく思っておりま
す。これからもよろしくお願いします。

投稿: いづつや | 2011.02.12 15:06

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