« 目を楽しませてくれる印象派・アメリカ絵画! | トップページ | ソフィアセンターのお目当てはピカソの‘青衣の女’とダリの絵! »

2011.02.04

ダリの柘榴とトラの絵に200%吸い込まれた!

2331_2     ダリの‘目覚めの直前、柘榴のまわりを蜜蜂が飛んで生じた夢’(1944年)

2332_2      ピカソの‘鏡を持つアルルカン’(1923年)

2334_2            カンディンシキーの‘明るい卵の中に’(1925年)

2333_2       ロスコの‘無題・紫の上の緑’(1960年)

3階、2階では予想を大きく上回る質の高い作品に強く心を奪われ、気分はかなりハイになった。そのため、お目当てのど真ん中にあるダリの絵をつい忘れそうになる始末。で、われに返り、展示されている部屋を係員に尋ね、1階へ急いだ。

ダリ(1904~1989年)が1944年に描いた絵には長ったらしい名前がついている。‘目覚めの直前、柘榴のまわりを一匹の蜜蜂が飛んで生じた夢’。視線が集中するのが2頭のトラ。ダリの描写力は超一級の腕前だから、その獰猛さに思わず後ずさりしてしまう。度肝を抜かれるのは出現の仕方。左のトラは魚の口から出てきた!その魚はというと、その後ろの柘榴から生まれている。そして、二粒の実がパラッと描かれている。

題名の‘、、、柘榴のまわりを飛んできた一匹の蜜蜂、、、’はどこ?画像では拡大しないと見つけにくいが、裸婦の腰の下のところにおり、小さな柘榴のまわりを飛んでいる。この画面に登場するものはトラにしろ裸体のガラにしろ、後ろにみえる細いクモのような足をした象にしろ、皆中空に浮揚している感じ。

この絵は何年前だったか(40年くらい前?)忘れたが、一度日本にやってきている。二度目の出品はないから、ある時期まで鑑賞をほとんど諦めていた。じつは2年前にこの絵を紹介したとき(拙ブログ09/1/17)はまだスイスのルガノにあると思っていた。なにかの拍子でマドリードに移っていることに気づいたのは半年くらい前のこと。で、俄然マドリードに行きたくなった。カラヴァッジョの絵も所蔵しているのだから、もうティッセンへ一直線。念願の絵がみれて最高の気分。

スペインガイドブックの中で必見マークがついているのがピカソ(1881~1973)の古典主義時代に描かれた‘鏡を持つアルルカン’。とてもいい絵。昨年11月、パリのオランジュリー美で‘タンバリンを持つ女’(1925年)に惹かれたが、このアルルカンのほうが長くみていた。

ここにはキュビスム、シュルレアリスム、ダダイズム、オルフィスム、エコール・ド・パリ、表現主義、未来派、抽象表現主義、カラー・フィールド・ペインティング、、なんでもある。ただ、どういうわけかマティスはみかけなかった。数が多いのがドイツの画家の絵、キルヒナー、ベックマン、グロス、マルク。質の高いのが揃っているので目に力が入った。

ロシア人だが青騎士のカンディンスキー(1866~1944)も4、5点あった。そのなかで追っかけ画‘明るい卵の中に’に大変魅了された。この絵はポンピドーにある‘黄ー赤ー青’(08/2/14)のようなすっきり抽象画なので、ウキウキ気分。そして、具象が残る絵、‘ミュンヘンのルートビッヒ教会’も目を楽しませてくれた。

アメリカ人作家ではポロック、ロスコ、ステラ、デ・クーニング、ルイスなどの作品があったが、一番の収穫はロスコ(1903~1970)の‘紫の上の緑’。ロスコは大好きなアーティスト、ポンピドー蔵の‘赤の上の黒’(10/12/11)に続いて、マドリードでこんないい絵に出会えるとは思ってもみなかった。現代に生きる人々のデリケートに揺らぐ内面を表現しているように感じられる暗い紫の色面を立ち尽くしてみていた。

|

« 目を楽しませてくれる印象派・アメリカ絵画! | トップページ | ソフィアセンターのお目当てはピカソの‘青衣の女’とダリの絵! »

コメント

ティッセン・ボルネミッサ美術館のコレクションには驚きの連続でした。

投稿: licolusie | 2011.02.05 18:10

to licolusieさん
感動の大きさを思い出しながら作品を
セレクションしました。本当に凄い
コレクションでした。

投稿: いづつや | 2011.02.06 01:00

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65878/50777362

この記事へのトラックバック一覧です: ダリの柘榴とトラの絵に200%吸い込まれた!:

« 目を楽しませてくれる印象派・アメリカ絵画! | トップページ | ソフィアセンターのお目当てはピカソの‘青衣の女’とダリの絵! »