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2011.02.09

時間があればいつまでもみていたいボスの絵!

2352     ボスの‘7つの大罪’(1480年)

2354         ボスの‘放浪の旅人(行商人)’(1510年)

2353     ブリューゲルの‘死の勝利’(1562年)

2355         ファン・デル・ウェイデンの‘聖母子’(1435年)

プラドへ最初に来たとき関心の的はベラスケスの‘ラス・メニーナス’とゴヤの‘裸のマハ’だったが、2回目からはこれにボス(1450~1516)の絵が加わった。怪奇ワールドの‘快楽の園’に心を奪われたのである。だから、作品が展示してある1階の56A室へ行く順番も早めになる。

前回は‘快楽の園’(拙ブログ07/3/21)の鑑賞に時間をあまりとらず、リカバリーの‘乾草車’や‘阿呆の治療’、‘東方三博士の礼拝’、‘聖アントニウスの誘惑’を夢中になってみた。今回必見リストに載せているのは前回展示されてなかった‘7つの大罪’と‘乾草車’の三連祭檀画の両翼外側に描かれた‘放浪の旅人’の2点。だから、この部屋は余裕の裕ちゃん。

‘7つの大罪’は中央下から時計回りに‘怒り’、‘嫉妬’、‘大食’、‘怠惰’、‘好色’、‘傲慢’の罪が描かれている。これはテーブルの上にあるのでぐるっと回ってみる。風俗画仕立てだから、じつにおもしろい。四隅の円形画‘死’、‘最後の審判’、‘地獄’、‘栄光’のなかではどうしても‘地獄’に目が寄っていく。

‘放浪の旅人’は両翼の横に立ってみた。前回はとても忙しくみたので、これまで気が回らなかった。左右をつなげるとこういう絵になる。中央に大きく描かれた旅人の後ろを振り返る姿が強く印象に残る。まわりには体が硬直する光景が描かれている。左後方では男が拷問され、手前には馬の死骸がある。この旅人は改悛し、こういう危うい世界から逃れようと意を強くしているのかもしれない。

ブリューゲル(1525~1569)の‘死の勝利’は2度目だから、しっかりみた。これはみればみるほど怖い絵。骸骨たちは人間たちを捕まえては容赦なく死の国へ送り込んでいる。道化がおり、貴婦人は骸骨に抱きかかえられて逃げまどっている。また、鎧を着た騎士の傍らには骸骨が寄り添っている。圧倒的な迫力をみせているのが痩せた馬に乗り大鎌をふりまわしている死神。これは人は身分、職業を問わず誰にでも死が訪れるという‘メメント・モリ(死を思え)’の寓意画で、ブリューゲルはヨーロッパ各地で描かれていた‘死の舞踏’を参考にして独自の死の美術をつくりあげた。

前回‘十字架降下’(07/3/22)というすばらしい絵をみて開眼したファン・デル・ウェイデン(1399~1464)にもう一点いいのがあった。‘聖母子’。ヤン・ファン・エイクの絵同様、聖母の目の覚めるようなの赤の衣装を精緻な質感描写で細部までていねいに描く画力にはほとほと感心させられる。

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