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2011.01.05

高島屋の心意気が感じられる‘河井寛次郎展’!

2262_2        ‘孔雀緑黒花文耳付壺’(1922年)

2261_2        ‘白地草花絵扁壺’(1939年)

2260_2        ‘三色扁壺’(1961年)

2263_2           ‘木彫像(うさぎ)’(1958年)

陶芸家、河井寛次郎(1890~1966)の生誕120年を記念する回顧展が現在、日本橋高島屋で行われている(1/17まで)。昨年9月日本民藝館であったものを体験したが(拙ブログ10/9/18)、河井寛次郎は濱田庄司とともにぞっこん惚れている作家なのでパートⅡにも足を運んだ。

事前の情報はあまりなくどこのコレクションが軸になるのかなと思っていたら、予想は半分あたり河井寛次郎記念館(京都、08/10/19)が所蔵する陶芸、木彫、陶板、家具調度品、真鍮製のキセルを中心に作品は構成されていた。記念館蔵品は6年前町田市博で沢山展示されたので、再会するものも結構あった。これらに文筆、書や釉薬の研究ノートなどを加えると、出品数は全部で180点くらい。

この回顧展は後述するように高島屋各店を巡回するが、高島屋と河井寛次郎は昔から深い縁でむすばれている。1921年、河井寛次郎(31歳)の初の個展が行われたのが高島屋であり、以後ずっと回顧展を引き受けている。今回は記念展だから特別気合が入っている感じ。作品のセレクションに相当時間をかけたにちがいない。それは記念館蔵でも個人蔵でも初出品の多さに現れている。見終わったあと、これもあれも収穫だったなと思わせるのだからすばらしい!

最も心を奪われたのが初期の作品‘孔雀緑黒花文耳付壺’。寛次郎の作品でこんなに明るい青はみたことがない。これは個人がもっているもので初めての展示。こういう名品をみせつけられると寛次郎の済みマークはまだ先だなと思う。

‘白地草花絵扁壺’(京近美)は1957年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを獲った作品。安定感のあるフォルムに施された飾らない文様には静かな趣と気品があり、心を落ち着かせてくれる。また、隣にあるパリ万博(1937年)でグランプリに輝いた‘鉄辰砂草花図壺’(京近美)にも魅せられる。

大好きな三色打薬の前ではいつも心が浮く浮きしてくる。再会した‘扁壺’や‘双頭扁壺’(ともに記念館)など5点の目の覚める赤や緑を夢中になってみていた。アクションペインティングを連想させる前衛感覚に満ちたこの三色打薬は寛次郎70代前半の作。まったくすごい陶芸家である。

木彫像のなかに今年の干支である兎があった。年が明けて出かけたのはいい判断だった。このあとの巡回先。
・大阪高島屋(1/20~1/31)
・京都高島屋(4/20~5/5)
・ジェイアール名古屋タカシマヤ(5/19~5/29)

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コメント

いづづやさん、こんにちは。
今年もよろしくお願いいたします。
孔雀緑黒花文耳付壺の鮮やかなコバルト色には、私も見とれてしまいました。
こういう真摯な態度の作家の作品を見ていると、自分もがんばろうと元気が出てきます。

投稿: 一村雨 | 2011.01.18 06:05

to 一村雨さん
こちらこそ今年もよろしくお願いします。
河井寛次郎は職人気質でハートフルな陶芸家
ですね。頭が相当いい上に色彩感覚があり、
造形力が豊かだから、いろんな作品が目を楽
しませてくれます。

高島屋にとって、この陶芸家は特別な存在
ですから、いい作品がいくつもみれました。
すばらしいやきもの展に上機嫌です。

投稿: いづつや | 2011.01.22 00:54

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