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2010.12.04

感動の‘モネ展’(グラン・パレ)! 海辺の絵・連作の傑作

2153_2     ‘ブールヴィルの断崖の小道’(シカゴ美)

2154_2     ‘エトルタのマヌポルト’(メトロポリタン美)

2152_2     ‘積みわら、夏の終わり、朝’(オルセー美)

2151_2     ‘睡蓮の池’(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)

出品作の数が170点と多く、しかも名作揃いなので鑑賞にはかなりの時間を要する。そろそろ終わりかなと思って‘展示はこれで終わり?’と監視員に聞くと‘ノン、次の部屋もあるよ’と2回も言われた。まったくすごい回顧展だった。

感動の袋は追っかけ作品や図版でもみたことのない名画の鑑賞で予想以上の速さで大きくなっているが、これにこれまで体験したお気に入りの絵が加わるのだから、もうパンパン状態。今日とりあげるのは再会が腹の底から嬉しかった絵。

2年前訪れたシカゴ美は印象派絵画のコレクションでつとに有名だが、連作の‘積みわら’同様、‘ブージヴァルの断崖の小道’にも魅了される。この絵は構図がとてもいい。手前の海にむかってせり出りだす崖は画面の斜め半分を占めており、真ん中あたりに2人の女性が立っている。空はあくまでも青く、横にのびる水平線まで続く波やヨットの帆の白がとても美しい。またまたいい気分でみていた。

モネのエトルタの絵に出会って以来、いつかここを訪れることを夢見ている。この風光明媚な地として有名なエトルタはモネの実家があるル・アーブルの上のほうにある。今回ここを描いた作品はやっとみれたオルセーとリヨン美のものなど5点。そのなかで圧倒的な迫力をもっているのがメトロポリタン美蔵の‘マヌポルト’。マヌポルトはごつごつした断崖の先にある針の穴のようになっている空洞につけられた名前。洞窟に当たる強い光にわけもなく惹きつけられる。

連作シリーズは‘積みわら’(5点)、‘ジヴェルニーのポプラ’(2点)、‘エプ河のポプラ’(3点)、‘ルーアン大聖堂’(5点)、‘睡蓮の池’(3点)、‘セーヌ河’(3点)、‘国会議事堂’(5点)、‘チャリングクロス橋’(2点)など全部で42点。これだけ多くの連作に遭遇するのは20年前、ロンドンのロイヤル・アカデミーでみた‘連作展’(作品数80点)以来のこと。

とくに惹かれているモチーフは‘積みわら’と‘エプト河のポプラ’と‘睡蓮の池’。5点あった‘積みわら’ではオルセーのものがいい。これが好きなのは積みわらの半分は光があたって明るく、後ろ半分は暗く、そして地面に影がくっきり描かれており、光を強く感じられるから。

‘睡蓮の池’はオルセー、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの2点が並んでいるが、絵の完成度からいうとナショナル・ギャラリーのほうがいい。会場に1点だけモネ以外の画家が描いた作品がある。それはリキテンスタイン(1923~1997)の‘ルーアン大聖堂’(5点)。オルセー蔵のモネ作と一緒に楽しめるのは有難い。この趣向は国立新美の‘モネ展’(07年)でもみられた。

これで‘モネ展’は終わり。来年の1/24まで開催されているので、パリへ出かける機会のある方は是非お楽しみ下さい。

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コメント

モネが170点ですか。圧倒的で、ため息です。

投稿: lico_luise | 2010.12.05 11:45

to lico_luiseさん
これまで日本で開催された大きなモネ展は94年
のブリジストン美などのときが84点、07年の
国立新美のときが97点ですから、グラン・パレの
169点は真にスケールの大きな回顧展であるこ
とがわかります。おそらくこれと同じ規模のものは
この先当分はないでしょうね。

投稿: いづつや | 2010.12.05 23:08

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