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2010.12.11

3度目のポンピドーもマティスの‘王の悲しみ’に会えなかった!

2175_3     ピカソの‘オーバード(夜明けのセレナード)’

2177_3     レジェの‘2羽のオウムのコンポジション’

2178_3     カンディンスキーの‘赤い斑のある絵’

2176_3     ロスコの‘無題(赤の上の黒)’

パリ市立近代美とマルモッタンが流れてしまったので、今回はオプションにしていたポンピドーへ行くことにした。ここは夜の9時まで開館しているのでほかの美術館をまわったあと出かけると時間的な流れはいい。体力が残っていればの話だが。隣の方はギブアップの顔。で、ひとりで5階を中心に1時間ちょっとみた。

マティス(1869~1954)の切り紙絵‘王の悲しみ’(拙ブログ09/3/1)を期待したが、展示してあったのは大作の‘ポリネシア’。ここは3度目だから確率的にはそろそろかなと思ったのに、またしても会えなかった。残念!マティスは全部で15点あった。‘ルーマニアのブラウス’、‘文様のある背景の前の装飾的人物’、‘グレタ・プロゾールの肖像’など傑作が勢揃い。ここに‘王の悲しみ’も入っていたら言うことなしだったのに。

ピカソ(1881~1973)もブラック(1882~1963)も同じくらいの数がでていたが、そのなかで収穫はピカソの‘オーバード’。前回購入した館の図録に載っており、関心を寄せていた。描かれている2人は女性で裸婦を水平にマンドリンを持つ女性を垂直にして描く構成が目を惹く。

ピカソと同じ年に生まれたレジェ(1881~1955)の‘2羽のオウムのいるコンポジション’に圧倒された。とても大きな絵(縦4m、横4.8m)で、今年つくられた図録‘ポンピドー100選’(英語版)には代表作‘余暇’ではなくてこの絵が載っている。レジェの絵にでてくる人物は記号化されてインプットされているが、正面むきの彫刻のような丸い顔や太い手足はやわらかくて親しみがもてる。みててすごくいい気分になった。

ちょっとネクラ的なエロティシズムが漂うバルテュスの‘チャティーの化粧’も嬉しい絵のひとつだが、その一方で‘王の悲しみ’同様ずっと待っているルオーの‘鏡の前の娼婦’や‘見習い職人’がまた姿を現してくれない。相性の悪い絵というのはどういうわけか存在する。

カンディンスキー(1816~1944)はNY・グッゲンハイム蔵の‘コンポジションⅧ’とともに最も愛している‘黄ー赤ー青’(08/2/14)との幸運な再会があったほか、‘赤い斑のある絵’とか‘黒い弧のある絵’とか‘古い町Ⅱ’などもみることができた。

明るくて輝く色彩とスッキリした線、円の造形が心地いい抽象美ワールドにいざなってくれる‘黄ー赤ー青’に対して、‘赤の斑のある絵’のイメージはなにか背景に具象をはらむかのように赤や青の複雑な色面が重層的にとけあい壮大な宇宙を構成している感じ。

ここにロスコ(1903~1970)の作品が何点あるかは知らないが、前回の‘NO.14(暗色の上のブラウン)’にかわって‘赤の上の黒’があった。色調は昨年川村記念美でみたものと同じタイプだから、深い瞑想モードにすぐ切り替わった。

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