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2010.11.05

流石、三井記念美 内容の濃い‘円山応挙’展!

2100_2      ‘淀川両岸図巻’(部分)

2099_2    ‘雲龍図’(左隻 重文)

2102_2     ‘竹雀図屏風’(左隻)

2101_2     ‘雪松図屏風’(左隻 国宝)

現在、三井記念美で開催中の‘円山応挙’展(10/9~11/28)は作品の数より質を重視した展覧会。今回でている円山応挙(1733~95)の絵は19点ある眼鏡絵を仮に1つの絵としてみると、22点しかない。後期(11/9~29)に出品されるのが7点あるから、前期(11/7まで)だけ出かける人は15点を1200円払ってみることになる。

この料金は高い?そんなことは決してない。数は15点と少ないが(実際は眼鏡絵10点プラス14点の24点)、その多くが野球でいうと3、4、5番の主軸バッターなのである。とにかく内容が濃い。三井記念美が誇る国宝‘雪松図屏風’が‘みんな集まって!’と全国の仲間に声をかけたら、‘OKでーす。三井の旦那のためにお江戸・日本橋へでかけますか’と名画中の名画がいそいそとやって来たという感じ。

川の青が目にしみる‘淀川両岸図巻’(アルカンシェール美)をゆっくり」移動しながらみるのはとても楽しい。帆に風をいっぱい受けて4隻の舟が進むところでは思わず足がとまる。川面の白いさざなみがじつに美しく、すがすがしい気持ちになる。川ばかりに目をやっていると、川岸のおもしろい描写を見逃す。見てのお楽しみ!

チラシに載った絵のなかでまたじっくりみようと思ったのは‘雲龍図’。この龍の傑作をみるのは幸運なことに4度目。4年前、奈良県美であった‘応挙と芦雪’展(拙ブログ06/11/25)にも登場した。画像は龍が玉をもっている左隻のほう。いろいろある龍の絵のなかで鱗に覆われた胴体がこれほど丸みとボリューム感があるのはほかにない。また、顔や胴体のまわりにとびかう白い帯のようなものが黄金の髭と同様、強く印象に残る。この龍図は何度みても画面に釘付けになる。

静岡県美の所蔵する‘竹雀図’はとても気に入っている。手前にある竹は濃く、遠くにある竹は薄く描き、奥行きのある空間をつくるのは長谷川等伯の‘松林図’とよく似ている。右の竹は雨に打たれ、左では風に揺さぶられている。そのなかを可愛い雀が飛び交う。心が静まる絵である。

雪が木の枝に積もった同じ絵でも、‘雪梅図襖’(重文 草堂寺)のほうは寒いので手を前ですすりながらみる感じなのに、‘雪松図’は背筋をしゃんとのばしてみようかという気になる。松の葉や枝に積もった雪は輝いており、これぞ究極の白の美!右の雄松(05/10/14)より左の雌松のほうが雪はたっぷりある。この雌松は気品がありすぎていつも枝振りのいい盆栽をイメージしてしまう。

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