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2010.10.26

‘三菱が夢見た美術館’展で期待のルノワールと対面!

2066_3              渡辺崋山の‘遊魚図’(重文)

2067_2       ‘黒本 浦島出世亀’

2068_2       岸田劉生の‘童女像(麗子花持てる)’

2069_2       ルノワールの‘長い髪をした若い娘’

三菱一号館美へ再度出かけ‘三菱が夢見た美術館’展(8/24~11/3)の残りの作品
21点をみてきた。目的はこのなかの数点だったので鑑賞時間は20分ちょっと。

狙いの一つが渡辺崋山(1793~1841)の‘遊魚図’。この絵はどういうわけか静嘉堂で縁がなく追っかけが続いていたが、やっとみることができた。魚がいろいろ描かれているが、視線が向かうのは中央の大きな鯛。ほかの魚はあまり目にとまらず、鯛のあとは魚群を挟み込むかたちで天地にひろがる勢いのある波頭をしばしみていた。この波の描き方は酒井抱一の‘波図屏風’によく似ている。

最初この展覧会をみた際(拙ブログ8/24)購入した図録に鑑賞欲をそそるのがあった。それは東洋文庫蔵の‘黒本 浦島出世亀’。こういうモティーフを正面から描いた浮世絵はときどき遭遇する。亀とそれに乗る浦島太郎にドンと相対する感じだから強く印象に残る。太田記念美で今行われている‘ハンブルク浮世絵コレクション展’のⅠ期(終了)に展示された歌川豊国の‘見立宝舟七福神’は船首の鳳凰がちょうどこの亀のように描かれていた。

日本の洋画は会期中27点登場。そのなかで足がとまったのは岸田劉生(1891~
1929)の‘麗子花持てる’(通期展示)、藤島武二の‘日の出’(終了)、安井曾太郎の‘菊’(通期)、そして9/28から展示されている梅原龍三郎の‘紫禁城’。劉生のこの麗子像は幸いにも見る機会が度々あったから、すごく親しみを覚える。劉生とは一生つきあうつもりだから、この絵をまたじっくりみた。

ルノワール(1841~1919)の‘長い髪をした若い娘’(9/28~11/3)を図録でみたとき仰天した。だから、展示されるのを心待ちにしていた。はたして、期待通りのすばらしい絵だった。茶色の髪は大阪でみた‘可愛いイレーヌ’(4/21)にそっくりだし、黄色の帽子やピンク色の頬も心を惹きつけてやまない。

日本にあるルノワールの女性画でこれまでぞっこんだったのはポーラ美蔵の‘レースの帽子の少女’(05/3/22)と吉野石膏コレクションの‘幼年期’(05/11/11)だが、この‘若い娘’への思い入れ度は2点を上回る。個人が所蔵する場合、いい作品であればあるほど展覧会にでてこないことが多いが、この絵はその典型みたいなもの。ルノワール好きとしては幸運なめぐり合わせを心から喜んでいる。

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