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2010.10.17

アートに乾杯! 微笑みの美学 Ⅱ

2033_3           ‘ペプロスのコレー’(アテネ アクロポリス美)

2030_3     フェルメールの‘兵士と笑う女’(NY フリックコレクション)

2032_3             ルノワールの‘田舎のダンス’(オルセー美)

2031_3     ロートレックの‘ボックス席の夕食’(ロンドン コートールド美)

笑いを表現した美術品というと古代ギリシア彫刻の‘アルカイック・スマイル’を思い浮かべる方が多いかもしれない。6年前、アテネのアクロポリスの丘にある美術館を訪問したとき、最も感激したのはこの彫刻だった。

現在アクロポリス美はパルテノン神殿があるところから下の平地に移動し、新築の建物にアクロポリスで発掘された出土品や神殿を飾っていた大理石彫刻が展示されている。次回のギリシア旅行はちょっと先になるが、そのときが来ればイの一番にここを訪問し、心を和ますアルカイックスマイルの傑作‘ペプロスのコレー’(紀元前530年頃)と再会したい。コレーは乙女のこと。

女性画の鑑賞はライフワーク。だから、これまで鑑賞エネルギーの多くを費やして名画に接してきたが、笑っている女性に出くわしたのは男性同様、本当に少ない。で、セレクションはさっとできる。とびっきりの笑顔力でいい気持ちにさせれくれるのが3点ある。フェルメールの‘兵士と笑う女’、ルノワールの‘田舎のダンス’、そしてロートレックの‘ボックス席の夕食’。

追っかけ作品が残り5点になったフェルメール(1632~16759)だが、このフリックコレクションにある絵は好み度でいうと上位ランクの位置づけ。とにかくこの女性の美しい笑顔に200%参っている。フェルメールにはもう1点、女性が笑っている絵がある。それは08年、東京都美であった展覧会にやってきた‘ワイングラスを持つ娘’(拙ブログ08/8/6)。男が言い寄っているこちらの娘は兵士と対面している女性にくらべると、明るくてちゃきちゃきしている感じ。

ルノアール(1841~1919)の‘田舎のダンス’は大好きな絵。モデルは妻のアリーヌ。女性を沢山描いたルノワールではあるが、笑い顔はこの1点のみ。日本は印象派天国だから、08年のBunkamuraであった回顧展に‘田舎&都会のダンス’(08/2/18)が、今年の国立新美に‘ブージヴァルのダンス’(2/21)が展示された。3点の人気投票をすると、どれが一番だろうか?もし好きな絵を差し上げますと言われたら、‘田舎’にするか‘ブージヴァル’にするか?とても迷うが、やはり‘ブージヴァル’かな。

15年くらい前、日本橋高島屋にコートールドコレクションが来たとき、マネやルノワールの傑作とともに楽しんだのがロートレック(1864~1901)の‘ボックス席の夕食’。真っ赤な口紅と屈託のない笑顔が今でも目に焼きついている。お気づきの通りこの女は‘ココット(娼婦)’。いかにも座持ちがよさそうで、相手をする男性も酒や食事が進むにちがいない。

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