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2010.10.27

‘ドガ展’は期待値を上回る一級の回顧展!

2070_2       ‘バレエの授業’(オルセー美)

2071_2       ‘綿花取引所の人々’(ポー美)

2072_2       ‘アマチュア騎士のレース’(オルセー美)

2073_2         ‘エドモンド・モルビッリ夫妻’(ボストン美)

横浜美で開催中の‘ドガ展’(9/18~12/31)を楽しんだ。今年は印象派およびポスト印象派の展覧会が年初から切れ目なく続いているが、秋の目玉はこのドガ展と国立新美の‘ゴッホ展’(10/1~12/20)。

日本でドガ(1834~1917)の回顧展に遭遇するのははじめて。チラシをみるかぎり一級の回顧展であることは間違いない。オルセー美から美術本に必ず載っている傑作‘エトワール’(拙ブログ08/2/17)や‘バレエの授業’などが13点もやってくるなんてことはこれから先何十年もないだろう。2度、3度と出かけ1点々じっくりみたらドガの通になれること請け合いである。

バレエの絵はオルセーにいい絵が揃っているが、ほかではロンドンのコートールド・コレクション、シカゴ美、メトロポリタン、フィラデルフィア美にもぐっとくるのがある。画集に載っている絵を全点みることを目指しているが、最も気に入っているのはオルセー蔵の‘バレエの授業’。

奥行きの感じられる稽古場の片隅にちょこっと紛れ込んでリハーサルを見ている感じ。床板の線が遠近法の効果をもたらしているので、視線は手前に大きく描かれた背中をみせるバレリーナから中央のバレエ教師、そして右奥で次の指導を待っているバレリーナへと移っていく。やはりこの絵は何度みても魅了される。

今回の大収穫は‘綿花取引所の人々’。これは‘もっとみたい名画’(8/27)でもとりあげたが、チラシに掲載されているのをみたときは跳び上がるほど嬉しかった。ドガの作品ではバレエ画よりも‘アイロンをかける女たち’(08/2/17)とか‘アプサント’(08/12/28)のような風俗人物画に心が向かっているので、こういう綿花取引所といった仕事場の光景を描いたものにはすごく惹かれる。家具や衣服の黒が画面の多くを占めるなか、綿花とワイシャツの白の輝きがとても印象的だった。奥行きをつくる画面構成はお気づきのように‘バレエの授業’とよく似ている。

‘アマチュア騎士のレース’は08年オルセーを訪問したとき、必見リストに入れていたのに残念ながら展示されてなかった。だから、これもありがたい展示。競馬場を描いたものはほかに4月、森アーツセンターにやってきた‘田舎の競馬場で’(ボストン美)、‘出走前’(E.G.ビューレー・コレクション)に足がとまった。

ボストン美からはなかなかいい肖像画‘エドモンド・モルビッリ夫妻’が‘田舎の競馬場で’同様、再度お越しいただいた。この夫婦はどちらも目力がある。20年くらい前、現地でみたときはそれほど魅せられなかったが、鑑賞を重ねるうちにだんだん心の中に深く入ってくるようになった。

横浜美のすぐ近くで11/7からAPECが開かれるが、会議が終了すると‘いいドガ展をやっているなら、これをみて帰ろうか’と考える各国の首脳がいてもおかしくない。実際入館するとなると警備が大変だが、このあたりはどうなっているのだろうか。

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