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2010.10.06

もっと早くみておけばよかった蕭白と絵金のコラボレーション!

1991_2      曽我蕭白の‘群童遊戯図屏風’

1990_2      絵金の‘播州皿屋敷 鉄山下屋敷’

1992_2      白隠の‘壽布袋図’

1993_2                 林十江の‘鰻図’

板橋区美まで足をのばし終了間際の‘諸国畸人伝’展(9/4~10/11)をみてきた。当初、この展覧会はパスのつもりだったが、9月19日の日曜美術館のアートシーンで紹介されたとき白隠の絵がでていることがわかったので、予定を変えてみることにした。

作品の数は46点。頭の中の90%を占領していたのは曽我蕭白(1730~1781)の絵一点と白隠。蕭白の‘群童遊戯図’は08年4月に発行された‘もっと知りたい曽我蕭白’(狩野博幸著 東京美術)に載っていないから、ここ2年くらいの間にでてきたのだろう。これは九博の所蔵、意外なところがもっている。

背景となっている銀地のコンディションがすこし悪いが、絵自体はとてもおもしろいのでついつい夢中になってしまう。右に比べると左で遊ぶ子供たちのほうが動きがある。逃げようとする鰻をしっかり掴んでいる子供がいるし、その下では魚がぴちぴち跳ねている。また、左の方に目をやると2人が亀をめぐって喧嘩の真っ最中。

蕭白の人物描写で目を惹くのが童でも母娘でも真っ赤な唇。代表作の‘群仙図屏風’同様、この唇の赤を見るたびに京劇の役者が思い浮かぶ。釣り竿を川にたらしている子供は笑っており、眉毛が八の字になっているが、この表情は‘寒山拾得’(重文)の寒山によく似ている。気にはなっていた絵なのに見逃してもまたどこかで見る機会があるだろう、くらいの気持ちだったが、出かけて正解だった。

第2展示室の目玉作品を描いた絵金(絵師金蔵の略、1812~1876)が高知で生まれた絵師であることは10年くらい前、‘美の巨人たち’で知った。でも作品をみたことはなく、期待値も半々といったところ。もっとグロッぽい絵をイメージしていたが、思いのほか心を揺すぶった。劇画風タッチの人物は上手く配置されているので、描かれている場面がよくのみこめる。それにしても目の覚めるような赤と緑が強烈!4点あるうちこの絵は幽霊のお菊が皿を‘一まーい、二まーい、、、’と数えるあの怖い怪談話、‘播州皿屋敷’。スゴイ絵をみた!絵金に嵌りそう。

日曜美術館が背中を押してくれた白隠(1685~1768)は6点。ぐっときたのは‘蓮池観音図’と‘壽布袋図’。白隠の絵は昨年東博と京博であった‘妙心寺展’で‘自画像’(拙ブログ09/2/17)や‘達磨像’(09/4/22)など16点みて、今年も東博の‘細川家の至宝展’で19点お目にかかった。順調に鑑賞体験が増えているが、ここ数年のうちにビッグな回顧展に遭遇すれば理想的流れ。果たして、実現するか?

林十江(1777~1813)の‘鰻図’は東博平常展でお馴染みの絵。はじめてこの鰻をみたときは痩せた鰻という印象が強く、この蒲焼は食べたくないなと思ったが、今は食欲のことより墨の線の力に目がいくようになった。十江は視点のとり方がとてもユニーク。隣にある画面いっぱいに描かれた‘蜻蛉図’にびっくり。さて、どんなサプライズが待っている?

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