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2010.09.05

楽しみの尽きなかった根津美の新創記念特別展!

1923_2       円山応挙の‘藤花図屏風’(重文)

1925_2      明兆の‘五百羅漢図’(重文)

1924_2      ‘花白河蒔絵硯箱’(重文)

1922_2      ‘染錦菊花散文花形鉢’

根津美の新創記念特別展は現在行われている‘コレクションを未来へ’(8/21~
9/26)が最後。8回を皆勤したので、国宝や重文などをふくめ質の高いコレクションの相当数をみることができた。

開館したとき購入した図録に載っている名品が少しずつでてくるので、今回はこれが見れるぞ!と期待しながら展示室を回る。最初のサプライズは円山応挙(1733~95)の‘藤花図屏風’。これまで幾度となくみているのだが、今回はどういうわけか以前みたときの印象とは違ってみえた。

その原因は照明。過去こういう風に全体が暗いなかでこの絵と対面したことはない。照明の効果で垂直に垂れる花房が画面からボコッと盛り上がったようにみえるのである。紫の雲のごとき見事な藤の花が空中に浮かんでいるよう。琳派的な装飾性とはちょっと違い、生の美しい藤の姿が一層引き立つように余分のものはなくしていったらこうなったという感じ。

おもしろいのは枝や蔓は海中にある水草とか昆布のように平板で丸みがなくクニャクニャしているのに、量感のある藤の花はしっかり支えているところ。また、余白を多くとっているから横に並ぶ一つ々の花房に存在感があり、宝石がキラキラ輝いているようにみえる。応挙のこの見慣れた絵にこれほど感激するとは思ってもみなかった。

明兆(1351~1431)の描いた‘五百羅漢図’は衣装の濃い赤、緑、青が印象深く、3年前開催された‘京都五山 禅の文化’展(東博)に出品されたほかの羅漢図(6点)を見たときに味わった感動が蘇ってきた。修復後、初公開というから貴重な体験である。

初見の作品で見たい度が強かったのは蒔絵の硯箱。満開の桜の下に公達を立たせる構成にとても魅せられるが、こればかりに見とれていると、幹と公達の足元の土坡(どは)に‘花・白・河’の文字が描かれているのを見落とす。こういう葦手絵を見るにつけ、われわれの先祖のデザインセンスは本当にすごいなと思う。

旧根津美で10年くらい前やきもの展があり、山本コレクションの名品を沢山みた。そのなかで最も惹かれたのが色鮮やかな‘染錦菊花散文花形鉢’。久しぶりの対面に再度胸が高まった。また、隣にある‘色絵荒磯文鉢’にも足がとまる。

ここの所蔵名品はこれで一休みできる。で、次なる期待は‘南宋の青磁’展(10/9~
11/14)。国内にある青磁の国宝、重文でまだみてないのが1点残っている。これが出品されるのではないかと、開幕を心待ちにしている。

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