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2010.09.06

東博平常展に予期せぬ追っかけ作品が!

1928_3              与謝蕪村の‘山水図’

1929_3               浦上玉堂の‘山中結慮図’(重文)

1926_3             富岡鉄斎の‘二神会舞’

1927_3      今村紫紅の‘熱国之巻(朝之巻)’(重文、部分)

東博の平常展へ定期的に出かけているが、各部屋に対する気持ちの入り方は少しずつ変わってきている。今も熱い視線を送り続けているのは浮世絵コーナー、次が書画、そのあとが1階の近代美術といった具合。

この順番は出品作のなかに占める初見のものの多少によっている。浮世絵の場合、もう6年近く通っているのにまだみてないものがいっぱい登場してくる。1ヶ月弱で展示替えになるが、次はどんなサプライズがあるか?これを楽しみにせっせと足を運んでいる。

浮世絵に比べると、同じ2階のすぐ近くに展示されている書画は鑑賞済みの絵が多いのでだいぶ余裕のゆうちゃん。ところが、今回の展示(8/10~9/20)に思ってもいなかった追っかけ画があった。それは与謝蕪村(1716~1783)の43歳ころの作、‘山水図’。

昨年の10月に展示された‘山野行楽図屏風’(重文)はこれまで2度くらいお目にかかったのに、‘山水図’は6年間縁がなかった。これは蕪村が好みの南宋画を自分流に描いた絵。岩はごつごつしており、濃い墨で描かれた木々とともにぐっと押しでてくる感じだが、うす青でさらっと描かれた遠景の山に目をやるとすこし気持ちが和らぐ。

隣にある同じ文人画の浦上玉堂(1745~1820)の絵は久しぶりにみた。前回の展示は06年で、この年千葉市美で開催された‘浦上玉堂展’にも出品された。こういう戯画っぽい絵は‘筆に慣れれば自分にも描けそう’とつい思ってしまう。このあたりが素人のあつかましさ。南画は奥が深く、くだけたなかに見る者の心を揺すぶるものが漂ってこなければ絵にならない。玉堂の絵を時どきみたくなるが、いいタイミングで遭遇した。

1階の近代美術の部屋になかなかいい絵がでていた(展示は9/12まで)。ユーモラスな人物描写が魅力の富岡鉄斎の‘二神会舞’、河鍋暁斎の‘山姥’、鏑木清方の‘黒髪’(拙ブログ07/10/30)、そしてぞっこん惚れている今村紫紅の‘熱国之巻’。‘山姥’は4年ぶりの展示だが、ほかの絵はだいたい2年サイクルで登場。

‘熱国之巻’は嬉しいことに‘朝之巻’と‘夕之巻’(09/7/17)は一年おきに展示される。昨年インドを旅行したのでこの絵に描かれている牛や頭に物をのせて歩く人々に見入ってしまう。この絵の見所のひとつは金粉の装飾。前田青邨の‘唐獅子図’同等、場面の展開に切れ目なく使われた金粉に目を奪われる。

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