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2010.09.16

池大雅の‘比叡山真景図’とビッグなオマケ!

1961_2     池大雅の‘比叡山真景図’

1962_2     稲垣稔次郎の壁掛‘ソング・オブ・グリーン’

1963_2        稲垣稔次郎の‘木綿地型絵染壁掛 虎’

1964_2     稲垣稔次郎の‘一力の舞妓’

練馬区立美で池大雅(1723~76)が描いた掛け軸‘比叡山真景図’が半世紀ぶりに公開されるという記事が8/29の朝日新聞に載った。展示期間は9/14~10/24、回顧展の開催を心待ちにしている池大雅の絵がみられるとあらば、たとえ1点でも出かけるしかない。昨日さっそくみてきた。

この絵はあの‘柳生武芸帳’で知られる小説家、五味康祐が所蔵していたものだという。遺族から寄贈された練馬区美は2年かけて修復しこのたび公開にこぎつけた。この記事だけで足が動いたので、同時期に‘稲垣仲静・稔次郎兄弟展’が行われていることはTakさんの感想記を読むまで知らなかった。

掛け軸は企画展が終了する部屋の次に1点だけ展示してある。一目みてこれはいい絵だなと思った。たぶん、同じ感想をもたれる方が多いだろう。左が比叡山でその向こうが琵琶湖。水墨画だがところどころ薄い朱がみえる。手前から琵琶湖までには霧が木々を縫うように横にながくのびており、その穏やかな光景が心を深く静めてくれた。

池大雅の絵をみるのが目的だったから、すご帰ってもいいのだが、折角だから‘稲垣兄弟展’もみた。25歳の若さで亡くなった稲垣仲静(ちゅうせい、1897~1922)の日本画‘軍鶏’と‘太夫’(ともに京近美)を昔から知っているが、稲垣や岡本神泉、甲斐庄楠音らが描くデロリ系の女性画は好みでないので、いつもさらっとみて終わり。

この兄の絵に比べると5歳年下の弟、稔次郎(としじろう、1902~1963)の型絵染による着物、壁掛、屏風にはぐっと惹きこまれる。東近美の工芸館に2年前まではよく通っていたが、ここで稔次郎の着物や紙本額面をちょくちょくみていた。今回、予期せぬことに多くの作品を体験できたのは大きな喜びである。

ずいぶんシュールな感性に目を見張ったのが‘ソング・オズ・グリーン’。大勢の細長い人間と木の枝々がダブルイメージになっており、木全体が大きく左右に揺れている。下の階段をのぼって木のなかに入った人々はまん中あたりの幹からでてきて、上の枝に飛び移ったり、下へジャンプしたりしている。これは楽しい絵をみた!

虎をモティーフに使った3点組の壁掛の前に長くいた。画面のまわりに描かれた意匠は平板的なのに、中央の虎は対称性を少しズラし、奥行き感をもたせている。持って帰りたいような衝動に襲われた。欲しいなぁー!こういう壁掛。

京都の風景や風物を描いたシリーズにとても魅せられる。‘北野天神の市’、‘八坂の塔’、‘伏見稲荷’、‘一力の舞妓’、‘祇園祭’、‘夜の街’、‘桂川の風趣’などなど、どれも動きのある人物描写、豊かな色彩感覚が発揮された色使いが目を楽しませてくれる。ビッグなオマケに遭遇したから、足取りも軽い。

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