« 東近美平常展でお馴染みの名画と対面! | トップページ | 名品をしみじみ鑑賞した‘茶道具の精華’展! »

2010.09.11

‘日本美術のヴィーナス’展の上村松園も見逃せない!

1944_2      ‘桜下弾弦図屏風’

1942_2      勝川春章の‘遊里風俗図’

1943_2      歌川国久の‘隅田川舟遊図屏風’

1941_2      上村松園の‘青葉’

上村松園の絵をみるため、‘日本美術のヴィーナス’展(後期:8/24~9/12)が行われている出光美へ再度足を運んだ。前期(拙ブログ8/13)の作品と一部入れ替わり、後期だけに展示されるのは9点。このなかにどうしても見たい松園(1875~1949)の美人画が3点あった。

関心の大半は松園の絵にむかっているのだが、会期でずっぱりの絵にも挨拶くらいはしておくのが礼儀というもの。春の季節にみると心がいっそう高揚すると思われるのが風俗画の名品‘桜下弾弦図’。四角の画面に満開の桜の木を楽しむ女性たちの姿が生き生きと描かれている。

視線が集中するのはキセルをもった色白の女。下膨れを強調する顔はこの女だけでなく、まわりにいる女、子供も皆同じような顔をしている。この顔どこかでみたことがある!?ご存知、岩佐間又兵衛の絵にでてくる女。同じ下膨れ顔だけれど、又兵衛よりは大きな目をしているこちらのほうが好み。

大贔屓の勝川春章(1726~1792)は蚊帳の中の男女を描いた大作(後期展示)が見ごたえがある。でも、昼間だからあまり長くはみないほうがいい。2点ある舟遊びの絵(後期)はみてて楽しくなる絵。東近美から鏑木清方作、‘墨田川舟遊’を借りてきて、自館が所蔵する歌川国久の大きな絵と響き合わせるのだから、ここの学芸員は真にいいセンスをしている。ともにみている絵なのにこうして並べられると、ものすごくいい気分になる。

お目当ての松園は‘艶容’、‘静かなる夜’、‘青葉’(いずれも個人蔵)。これまで松園の回顧展を2回体験したのだが、この3点には縁がなかった。こういういい絵をみると、画集に載っからない隠れた名画が世の中にはまだ沢山あることを思い知らされる。どの絵も着物の柄がすばらしく、色がびっくりするほどあざやか。

とくに目にしみる色は‘静かなる夜’にみられる女性が読んでいる本の表紙の緑と‘青葉’の女性が身につけている着物の橙色。昭和20年に制作されたこの‘青葉’をMy‘好きな松園’に即登録した。ちなみに、東近美で開幕した‘上村松園展’(9/7~
10/17、9/8)にはヴィーナス展に出品された絵が3点展示される。‘四季美人図’(通期、前期:春夏、後期:秋冬)、‘冬雨’(通期)、‘灯’(後期、08/9/21)。

出光美は小杉放菴のコレクションでも有名だが、今回は‘天のうずめの命’(06/11/22)、‘湧泉’、‘七夕’、‘白衣婦人’の4点が会期中展示されている。‘天のうずめの命’は松園の美人画とは対照的に明るくて大らかなヴィーナスから発せられるオーラに引き寄せられ、顔がゆるみっぱなし。

|

« 東近美平常展でお馴染みの名画と対面! | トップページ | 名品をしみじみ鑑賞した‘茶道具の精華’展! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ‘日本美術のヴィーナス’展の上村松園も見逃せない!:

« 東近美平常展でお馴染みの名画と対面! | トップページ | 名品をしみじみ鑑賞した‘茶道具の精華’展! »