もっと見たいロートレックの名画!
‘ムーラン街のサロンにて’(アルビ、トゥールーズ=ロートレック美)
2年前、アメリカの主だった美術館を訪問したとき、印象派絵画を見尽くすにはオルセーやコートールドのコレクションだけではダメだなとつくづく思った。とくにロートレックやドガはその感が強い(拙ブログ08/4/6、4/16)
オルセーにあるロートレック(1864~1901)の油彩は有難いことにしょっちゅうやってくる。8/16に終了した大人気の‘オルセー美展2010 ポスト印象派’(国立新美)には08年サントリー美であった‘ロートレック展’(08/2/17)にも出品された‘赤毛の女’、‘黒いボアの女’、‘女道化師シャ=ユ=カオ’が再度登場した。
だから、オルセーの図録に載っている絵でまだきてないのは‘踊るジャヌ・アヴリル’と大きな絵‘ムーアの踊り’&‘ムーラン・ルージュにて、踊り’の3点だけになった。こうなると、ロートレックファンとしては、アルビのトゥールーズ=ロートレック美やアメリカの美術館にある名画がやってきてくれないかなと思う。
ところが、これがなかなか実現しない。昨年Bunkamuraであった‘ロートレック・コネクション’展では監修はアルビ美の館長がやっているのに、自分のところの美術館は低いランキングの油彩だけでお茶をにごす始末。画集に載っている‘ムーラン街のサロンにて’などは‘とても、とても無理!’ということだろう。ここにある‘化粧するプープール夫人’や‘ル・アーブルのスターのイギリス娘’などもみたくてしょうがない。やはり現地での鑑賞となるのだろうが、ここは普通のツアーでは行けないのがつらいところ。
アルビに比べるとアメリカの美術館にある作品は気分的には楽。2回目の美術館めぐりは頭のなかにあり、08年のとき展示されてなかった作品のリカバリーはしっかりリストアップされている。メトロポリタンは‘ソファ’、シカゴ美は‘ムーラン・ド・ラ・ギャレット’。まだ行ってないフィラデルフィア美で期待の絵は‘ムーラン・ルージュにて、踊り’。
日本の美術館がメトロポリタン、シカゴ、ワシントンナショナルギャラリー、フィラデルフィアとのコネクションを強くし、館蔵名品展を度々開催してくれるとロートレックやドガのいい絵を鑑賞することもあるだろうが、これは難しそう。となると、他力本願はやめて自分で開拓するほかない。
| 固定リンク
コメント
いづつやさん、こんにちは。
昨日、ブリヂストン美術館で、ヘンリー・ムア展を見たのですが、新収蔵作品・ロートレック「サーカスの舞台裏」を公開していました。
自分には、初めて見るロートレックの色使いで、とても新鮮でした。
投稿: みどりがめ。 | 2010.08.28 06:31
to みどりがめさん
ブリジストン美がロートレックを購入した
そうですね。情報有難うございます。近々
寄ってみます。
ロートレックの油彩は心を打ちますね。アメ
リカの美術館で油彩に会うのを楽しみにし
てます。
投稿: いづつや | 2010.08.28 12:06