もう一度行きたい美術館! ミュンヘン アルテ・ピナコテーク
27年前、ミュンヘンへ行ったときは絵画に対する興味は今ほど強くなかったから、出かけた美術館はアルテ・ピナコテーク(古絵画館)のみ。その後、ここにはいい美術館が集結していることがわかった。
今当時を振り返ってみて惜しいことをしたなと思うのはアルテ・ピナコテークの向かい側にあるノイエ・ピナコテーク(新絵画館)やすぐ近くのレンバッハハウス美へ行かなかったこと。NO情報のため行きようがなかったのだが、ゴッホはすでに大好きだったから‘ひまわり’があるノイエをパスしたのは悔やまれる。
この二つの美術館を紹介する‘週間 世界の美術館’(講談社、09年9月)によると、この地区にはもうふたつ、02年に開館した現代美術が中心のピナコテーク・デア・モデルネとキリシア・ローマ時代の彫刻などを展示している古代彫刻美がある。高い質を誇る美術品が効率的に楽しめるのだから、美術愛好家にとっては心が浮き浮きするような芸術鑑賞空間である。
この秋にとても嬉しいことがある。現在改築中のレンバッハハウスからカンディンスキーの代表作のひとつが三菱一号館美にやってくる。‘カンディンスキーと青騎士’展
(11/23~2/6)の開幕が本当に待遠しい。
アルテ・ピナコテークにある絵で今も目に焼きついているのはデューラーの‘自画像’&‘4人の使徒’、数多くあるルーベンスの‘レウキッポスの娘たちの掠奪’などのバロック絵画、一体ここには何人の兵士が描かれているのか!とびっくりするアルトドルフィーの戦争画‘アレクサンドロスの戦い’、ダ・ヴィンチの‘カーネーションの聖母’、ラファエロの‘カニジャーニのせ聖家族’。
残念ながらほかの絵はまったく忘れている。30年ちかく経っているのだから、当たり前といえば当たり前だが。で、次回の鑑賞で目に力を入れるぞ!と思っているのがいくつもある。
その筆頭がボッティチェッリのマニエリスム風の描き方が気になる‘ピエタ’と全点制覇を狙っているブリューゲルの‘怠け者の天国’。また、メムリンクの大作‘聖母の七つの喜び’やウェイデンの宗教画も心のなかを占領している。
カラヴァッジョの画風から強い刺激をうけたムリーリョの子供を描いた絵も見逃せない。こういう風俗画にブリューゲルやルーベンスの風景画同様すごく惹かれているから、この絵と対面するのが楽しみ。
以前は軽くみていたロココ絵画も悪くないなと思うようになったのは2年前ルーヴルでブーシェ、フラゴナールの絵と出会ってから。で、ここにあるブーシェの‘ソファに横たわる裸婦’はフラゴナールの‘犬と戯れる少女’とともに追っかけリストに入れている。
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