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2010.07.09

西洋画・日本画比較シリーズ! ドガ vs 広重・国芳

1715_2   ドガの‘階段を上がる踊り子’

1713_2           歌川広重の‘名所江戸百景・芝愛宕山’

1714_2      歌川国芳の‘東都富士見三十六景・昌平坂の遠景’

国立新美で開催中の‘オルセー美展2010 ポスト印象派’(5/26~8/16)は残り
1ヶ月ちょっと。もう一度足を運ぼうと思っているのだが、夏休みに入ると子ども連れのお父さんお母さんが増えそうだし、8月は大混雑が必死。向こう2週間のどこかで行かないと大変なことになりそう。

感想記の最初にドガの‘階段を上がる踊り子’(拙ブログ6/9)を取り上げた。この絵の構成はとてもユニーク。中央に斜め後ろから描かれた踊り子はこの稽古場に階段から上がってきたところ。階段の途中にはもう2人踊り子がいる。

こういう空間の一部がぼこっと窪む絵というのはあまりない。これまでに体験した絵ではマンテーニャ(09/6/26)とか1月にであったファン・エイク(2/10)、グエルチーノ(3/3)などほんの数点。

ドガ(1834~1917)が絵を制作するにあたって、浮世絵の構図を参考にしたことはよく知られている。こういう絵に刺激を受けたのかなと思わせるのが広重(1797~
1858)と国芳(1797~1861)の絵。広重の‘名所江戸百景・芝愛宕山’と‘階段を上がる踊り子’はまさに響き合っている。

‘芝愛宕山’はお気に入りの絵。愛宕山(現在の港区愛宕)の山頂には愛宕山権現社があり、山下には別当の円福寺がある。この絵は正月3日の強飯式の神事を描いたもの。大きなしゃもじをもっているのは愛宕山の地主神・毘沙門天の使者。円福寺での強飯式に参加した人にしゃもじを振り回して‘山盛りの飯を沢山食べなさいよ!’と強要したあと、急な坂を上り山に戻ってきたところ。

絵の全体の印象は平面的なのに、この使者の足元はすごく段差があり立体的なのである。国芳の‘昌平坂の遠景’は‘東都名所・かすみが関’同様、人々が行き来する道はむこう側からの登りがかなりきついように描かれている。広重にしても国芳にしても、こういう空間構成を生み出すのだから、その人物や風景をとらえる視点は頭のなかでは柔軟に動いているのだろう。

ドガに限らずマネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャン、ロートレック、スーラも浮世絵の斬新な構図を夢中になってながめていたにちがいない。

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