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2010.07.19

カラヴァッジョが頭をよぎった2度目の‘マネとモダン・パリ’展!

1749_2    マネの‘ラテュイユ親子の店’

1750_2    カラヴァッジョの‘いかさま師’

1748_2      マネの‘黒い肩掛けの女’

1751_2      カラヴァッジョの‘勝ち誇るアモール’

三菱一号館美で開催中の‘マネとモダン・パリ’展は残すところ5日、25日に閉幕となる。マネの傑作がこれほど沢山やってきたのだから、もう一度みておこうと思い14日に再度足を運んだ。新しい美術館は展示の流れがまだ頭の中にちゃんと入ってないので、落ち着かない。

最初の鑑賞(拙ブログ4/6)でお気に入りの絵は目に焼き付けているので、その絵の前にまたしばらくいた。肖像画のなかで目線がとても気になる絵が2点ある。‘街の歌い手’(ボストン美)と‘横たわるベルト・モルゾの肖像’(マルモッタン美)。

とても綺麗なモリゾの絵は今回5点ある。‘すみれの花束をつけたベルト・モリゾ’があまりに神々しくて、近づきがたいところがあるのに対し、‘横たわるベルト・モリゾ’は素というか生の感覚があり、その美しい顔をじっとみてしまう。絵をみているだけでも、ずっとここにいたいと思わせるのだから、モリゾはそれはそれは美しかったにちがいない。

4月のときと同様、‘ラテュイユ親子の店’(トゥルネ美)を長くみていたのだが、今回は5月ローマで体験したカラヴァッジョの‘いかさま師’(5/14)が目の前をよぎった。女性に熱く語りかけるこの店のオーナーの息子がうぶな若者の後ろでカードを覗き込んでいるいかさま師にダブってみえるのである。そして、この女性の姿と後ろに手を回しカードをだそうとしている右のいかさま師がなんとなく似ている。カラヴァッジョの風俗画のDNAがラ・トゥール(5/24)を経てマネにも受け継がれていることは間違いない。

カラヴァッジョとマネの関連性をうかがわせる絵がもう1点ある。それはシカゴ美にある‘黒い肩掛けの女’。この絵は08年シカゴ美を訪れたときみた。ここにはマネの絵が‘新聞を読む女性’とか‘兵士たちに嘲弄されるキリスト’など9点あったが、女性の笑顔が印象深いこの絵はよく覚えている。

この福々しくて自然な笑みが同じくカラヴァッジョ展でみたアモール(5/14)の笑みとそっくり。オランダの画家ハルス(09/3/14)も大笑いの女や男を生き生きと描いたが、カラヴァッジョとマネの描く笑い顔はすこし控えめ、でもとても自然。だから、みているこちらも思わず‘いい笑顔だね!’と応じたくなる。

マネはこうい笑う人物も描くし、‘フォリー=ベルジュールの酒場’(4/7)のように淋しそうな表情をみせる女も描く。人間がもっている内面性を多面的に表現する画風はカラヴァッジョと共通するものがある。マネがますます好きになった。

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