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2010.07.10

レンブラントが参考にしたカラヴァッジョの絵がわかった!

1716_2     レンブラントの‘目を潰されるサムソン’

1718_2     カラヴァッジョの‘聖マタイの殉教’

1717_2       カラヴァッジョの‘聖パウロの回心’

絵画の楽しみというとやはり美術館へ出かけ本物の作品をみることだが、毎週々名画に出会えるわけではない。だから、絵画とのつきあいは何度となくみる画集とか図録を通じてできあがっていくといってもいいすぎではない。

もちろん、図版では実際の絵のマチエールは感じられないし、大きさも違い本当の色が100%でていない。でも、これは美術館で体験した感動をいつまでも体のなかにとどめておくためには欠かせないもの。で、好きな画家の画集や図録はそれこそ宝物のように思えてくる。

最近、しばらくご無沙汰していたDK(DORLING KINNDERSLEY社)のアートブックシリーズ、‘レンブラント’(英文)を何気無しにパラパラみていたら、ハッとする絵2点が目に飛び込んできた。レンブラント(1606~1669)の‘目を潰されるサムソン’(1636、
フランクフルト・シュテーデル美)とその下に参考の絵として掲載されているカラヴァッジョ(1571~1610)の‘聖マタイの殉教’(1600、ローマ、サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会)。

5月‘カラヴァッジョ展’をみた後、その感想記を12回書いたが、カラヴァッジョとレンブラントとの響き合いにもすこしふれた(5/24)。そこではレンブラントが‘目を潰されるサムソン’を描くにあたって参考にしたのはカラヴァッジョの‘聖パウロの回心’(1600~01、ローマ・オデスカルキ=コレクション)ではないかと思っていた。が、この絵よりピッタリの絵があった。

レンブラントは‘聖パウロの回心’よりDK本にでている‘聖マタイの殉教’(5/17)に刺激を受けたようだ。‘サムソン’でデリラは切り取ったサムソンの髭を左手にもち体をひねっている。この姿が‘聖マタイ’の画面右、手をあげて驚く少年にとても似ている。この少年のポーズははじめてみて以来ずっと目にこびりついていたのに、デリラとは結びつかなかった。また、サムソン、聖マタイが横たわるところや左から光が強く当たる構成も同じ。まさに目からうろこが落ちた。

なぜ‘聖パウロの回心’に心が奪われていたかというと、目を覆うパウロの顔と髭がサムソンの潰れた目や髭と瞬間的にダブってみえたから。サムソンだけをみていればレンブラントは‘聖パウロの回心’を参考にしたとも考えられる。だから、二つの絵がレンブラントに霊感を与えたのかもしれない。

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