« 祝 W杯 日本決勝トーナメント進出! | トップページ | ポーラ美蔵のアール・ヌーヴォーガラス工芸は一級品揃い! »

2010.06.26

杉山寧の絵をもとめて再度箱根のポーラ美へ!

1679_2     杉山寧の‘洸’(コウ)

1680_2     杉山寧の‘褆’(テイ)

1681_2     横山大観の‘山に因む十題のうち 霊峰四趣 秋’

1682_2     川合玉堂の‘秋立湖畔’

ポーラ美で行われている‘日本画展’(2期:6/11~9/5)に出品されている杉山寧
(1909~1993)の絵をみるため、また箱根へ出かけた。1期にでた杉山寧の作品は代表作の‘水’(拙ブログ4/26)など21点、2期は残りの22点。

‘洸’(1992)ははじめてここへ来たときみた。これは杉山が亡くなる1年前の作で、縦1.8m、横2.2mの大作。水牛2頭のうち1頭は正面向きで描かれているから、動物園で水牛を見ている感じ。この絵で魅せられるのは水牛やこれに乗っているインド娘ではなく、光があたる水面のゆらぎ。紫色の水面にうす黄緑で縁どられた水紋はアールヌーヴォー的なやわらかさを感じるとともに、昨年体験した悠久なインドの大地を思い起こさせる。

初見で収穫は‘褆’(1983)の孔雀の白い羽の輝き。羽に当たる光がこれほど目にしみる絵はこれまでみたことがない。赤紫と深い青緑の色面がつくりだす背景は完璧に抽象画の世界。こういう背景になっていても日本人ならここに描かれているのは鳥だから花鳥画だなとまあ抵抗なくみれる。だが、静物画に慣れている西洋の人たちにとって、この絵は具象の鳥が描いてあっても抽象画にみえるだろう。

1期同様、ビッグネーム画家のいい絵が揃っている。横山大観(1868~1958)の‘霊峰四趣 秋’(1940)は大観の絵とは思えないくらいやさしくてきれいな絵。画面いっぱいに描かれたススキの白い穂と黄色の女郎花が心をとらえて離さない。雄大な富士をふわふわっとした野原の向こうにちょこっとみせる構成はとてもいい。

見晴らしのよい山の上からみた農村の風景を描いた川合玉堂(1873~1957)の‘秋立湖畔’にも足がとまる。日本のどこにでもあるような光景だから、すっと絵のなかに入っていける。玉堂の風景画には農村、漁村、山村で働く人々が必ず点景人物として描かれているが、ここではお馴染みの馬を牽く農夫がみえる。

また、右にカーブする細い道を途中でカットし、その先をみせないところもなかなかうまい。これで農夫はこの道をまだ歩き続けることを暗示させ、物静かで穏やかな光景に広がりと奥行き感を与えている。

人気の高い東山魁夷は館蔵の3点に加え、長野の東山魁夷記念館から4点特別出品されているのも有難い。プラス、小林古径のすばらしい柿の絵や前田青邨の鮮やかな赤に魅了される‘薔薇’にも遭遇したから満足度は高い。駐車料金(500円)をとらなかったら、言うことなしなのだが。

|

« 祝 W杯 日本決勝トーナメント進出! | トップページ | ポーラ美蔵のアール・ヌーヴォーガラス工芸は一級品揃い! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 杉山寧の絵をもとめて再度箱根のポーラ美へ!:

« 祝 W杯 日本決勝トーナメント進出! | トップページ | ポーラ美蔵のアール・ヌーヴォーガラス工芸は一級品揃い! »