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2010.06.14

ストラスブール美術館を知っている?

1647    コローの‘ヴィル=ダヴレーの池’

1649    モネの‘ひなげしの咲く麦畑’

1648    ドニの‘内なる光’

Bunkamuraでは現在、フランスのストラスブール美蔵の作品による‘語りかける風景展’(5/18~7/11)が開かれている。チラシに載っているシスレーが響かないので、出かけるときはリスク半分の気分だった。でも、好きな風景画にスポットを当てた企画展をみないわけにはいかない。ここは料金は高いけれど2回に1回はホームランを打ってくれるから、どうしても足が向かう。

今回の80点はホームランではなかったが、シングルヒットということはない。心を打つ絵が3,4点あるから○、海外にある作品を集めた展覧会で3点いい絵があったらこれで充分。ストラスブールという街へは行ったこともないし、欧州議会があるところくらいの知識しかない。地図で確認するとナンシーの右手に位置し、ドイツとの国境近くにある。スイスのバーゼルからは列車で1時間20分で着くらしい。

出品作には知らない画家のものが多いので、これはさらっと見て、馴染みの画家の絵をもとめて進んだ。そのうち足がとまる絵がでてきた。コロー(1796~1875)の‘ヴィル=ダヴレーの池’は収穫の一枚。08年の大コロー展(西洋美)では、水辺の光景を描いた絵に大変魅了されたが、回顧展の続きをみているような気がした。コローは人が漕ぐ舟を川の流れに沿って進むようには描かず、いつも左右の岸から反対側の岸に向かうところを描く(拙ブログ08/6/18)。これにわけもなく惹きこまれる。

モネ(1840~1926)の‘ひなげしの咲く麦畑’の前にきたとき、これは1990年、ロンドンのロイヤルアカデミーであったモネの大連作展に出品されていた絵ではないか?と思った。家に帰り分厚い図録をみるとやはり載っていた。モネは連作を本格的にはじめた‘積み藁’(1890~91、25点)の数ヶ月前に、いわばプレ連作シリーズとしてこの‘ひなげし’(4点)と‘芥子畑’(5点)を描いた。

うつろいやすい光によって変わるモティーフの色の瞬間性を次々に描いた連作は一緒に見るのが理想だが、連作展は2度はないから、目の前の絵に集中した。咲き誇るひなげしの赤が目に心地いい。これと再会できたから高い料金はもとをとったようなもの。

この展覧会は国立新美のオルセー美展を楽しんだあと寄ったので、目が慣れたドニ
(1870~1943)の‘内なる光’にグッと吸い込まれる。同じような丸顔をした3人の女の子と若い女性は体全体が赤系で彩色され、窓の向こうの明るい空の青との対比がとても印象的。もうひとつ、同じナビ派のスイス人画家、ヴァロットン(1865~1925)の大作‘水辺で眠る裸婦’にも足がとまる。見てのお楽しみ!

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