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2010.06.08

ルーシー・リーのピンクに魅せられて!

1623_2     ‘青釉鉢’(1978)

1625_2     ‘ピンク線文鉢’(1980)

1626_4       ‘線文円筒花器(ピンク)’(1980)

1624_2     ‘熔岩釉大鉢(マーブル)’(1979)

国立新美で行われている‘ルーシー・リー展’(4/28~6/21)は閉幕まで残り2週間。東京展のあとは次の美術館を巡回する。
・益子陶芸美:8/7~9/26
・MOA美:10/9~12/1
・大阪市立東洋陶磁美:12/11~2/13
・パラミタミュージアム:11/2/26~4/17
・山口県立萩美・浦上記念館:4/29~6/26

この展覧会は開幕した4/28に出かけた。今頃アップするのは満足度が低かったためでは決してなく、カラヴァッジョ熱がまだ続いているため。女流陶芸家ルーシー・リー
(1902~1995)の回顧展を体験するのは二度目。05年、ニューオータニ美(拙ブログ05/12/28)で花生、鉢、テーブルウエア、陶器製ボタンなど60点をみた。これがこの陶芸家との付き合いのはじまり。

そのあとは東近美・工芸館で3回くらいみる機会があった。今回の大回顧展を企画したのは東近美。そのため、出品作250点のなかに東近美蔵のものが11点でている。これらは07年人間国宝コーナーで特集展示された‘ルーシー・ルーとハンス・コパー’でお目にかかったので、しっかり覚えている。

が、‘青釉鉢’はみた記憶がない。これだけインパクトのある青を忘れるはずがなく、またチラシにも載ってなかったので、このときはまだ館の所蔵ではなかったのかもしれない。それとも名品ほど出したがらないという美術館の性のため?青の鉢はもう1点あるが、チラシに使われているこちらのほうが断然いい。

ルーシー・リーの作品でぐっと惹きこまれるのは1978年以降につくられたもの。器の造形美を最も感じるのが口縁の直径に比べて高台の小さい朝顔型の鉢。そのシンプルで静けさを感じる造形は明らかにウィーンで誕生したモダン・デザインを受け継いでいる。色では青以上に美しいピンクに魅了される。‘ピンク線文鉢’は口縁のブロンズ色と象嵌による緑の線が入ったピンクの取り合わせが目に心地いい。

‘線文円筒花器’は感慨深い作品。これは07年、新橋の東京美術倶楽部であったアートフェアの水戸忠交易のブースに展示されていた。値段を聞くと280万円。どなたかがこれを購入し、今回貸し出してくれたのだろう。ピンクの作品で期待していたのはニューオータニのとき出品されていたスパイラル文様の花生だったのだが、残念ながら1点もなかった。これはちょっと消化不良になる。

厚く釉薬をかけた‘熔岩釉大鉢’の表面にできる景色は宇宙空間のイメージ。つぶつぶによるザラザラ感と濃淡のついた輪のうねりは松井康成が制作した練上の大壺を彷彿とさせる。

さて、ルーシー・リーの次は盟友ハンス・コパーの回顧展(6/26~9/5、パナソニック電工 汐留ミュージアム)。開幕が待ち遠しい。

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