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2010.06.09

ストロング‘オルセー美展2010 ポスト印象派’ ミニモネ展!

1628_2     モネの‘国会議事堂、霧の中に差す陽光’

1627_2     モネの‘睡蓮の池、緑のハーモニー’

1630_2     ピサロの‘ルーアンのボデルデュー橋、夕日、霞のかかった天気’

1629_2     ドガの‘階段を上がる踊り子’

国立新美で開催中の‘オルセー美展2010 ポスト印象派’(5/26~8/16)へ出かけてきた。朝、10時10分に入館したら、もう絵の前に大勢の人がいた。予想以上の出足にびっくり。土日は大変だろう。チラシのキャッチコピー‘モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ルソー、傑作絵画115点、空前絶後’が効いているのかもしれない。

展示内容からすると、まさに空前絶後、これを3ヶ月間言い続けたらいい。印象派関連でこれほどすごい展覧会が行われるのは1994年の‘バーンズ・コレクション展’(西洋美)以来。20年に一度クラスの大展覧会である。この展覧会の軸足はポスト印象派にあるのだが、自称‘印象派ならまかせなさい族’だから、主催者の意図は横に置きモネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、そしてプラスαのルソーの傑作を目いっぱい紹介したい。まずはモネの絵から。

モネ(1840~1926)は5点ある。このうち‘日傘の女性’と‘ボルディゲラの別荘’は3年前の大モネ展にもやってきた。はじめて公開される‘ロンドン国会議事堂’はすばらしい絵。図版では陽光の赤がうすれるが、絵の前に立つと深い霧の中の差し込む太陽の光にびっくりされるはず。My光の赤の輝きベスト3はこの絵と‘大運河’(ボストン美、拙ブログ07/4/23)と現在、森アーツセンターギャラリーにでている‘積み藁(日没)’(08/6/1)。

‘睡蓮の池’も傑作。緑一色の画面にあって、段々畑に咲く花のように整然と描かれた小さなうすピンクの蓮の花がえもいわれず美しい。この太鼓橋のある緑のハーモニータイプのもので有名なのはこの絵、プーシキン美(05年プーシキン美展で展示)、プリンストン大学美(94年のモネ展に展示)、ロンドンナショナルギャラリーの4点。これで、3点が日本にやってきたことになる。

今、東京ではミニモネ展と呼んでもいいすばらしいこコラボレーションが3つの美術館で実現している。国立新美5点、森アーツ10点(ボストン美展6/20まで、4/28)、
Bunkamura1点(語りかける風景展7/11まで)。Bunkamuraの展覧会はこのあとアップする予定だが、ここにストラスブール美蔵の‘ひなげしの咲く麦畑’が出品されている。この絵は1990年ロンドンのロイヤルアカデミーであった‘モネ連作展’にも展示されたとてもいい絵。モネ好きなのでつい余計なおせっかいをしたくなるが、幸運にも日本で響き合うモネの傑作の数々をお見逃しなく!

今回、ピサロ(1830~1903)の絵は‘ルーアンのボワルデュー橋、夕日、霞のかかった天気’と点描の‘白い霜、焚き火をする若い農婦’、どちらもすごく惹きこまれる。現地ではみたことない絵なので、すごく得した気分。

ドガ(1834~1917)の‘階段を上がる踊り子’はとても興味深い絵。踊り子が階段から上がってくるところを横から描くのは浮世絵の影響。広重の‘名所江戸百景’のなかには人々が坂を上ってきたり、神社の石段を登ってくる場面がよくでてくる。

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コメント

いや、本当凄い展覧会でしたね!展示室入ってすぐモネですからね。このあとどんな絵が待ち構えているのか、想像だに恐ろしくなりましたよ、(笑)Bunkamuraでもモネありましたし、おっしゃるようにボストン美術館展でもモネルームありましたね。何故アメリカの美術館にモネがまとまっているかというとアメリカでも印象派ブームがあったんですってね。そして日本人は大の印象派好き。新美術館のモネ回顧展は記憶に新しいですが、いづつやさんはブリヂストンのモネ回顧展は行かれましたか?僕はなぜか行かなかった。ブリヂストンの情報コーナーにあるモネ図録見て欲しいなあと思うばかりなのです

投稿: oki | 2010.06.11 07:36

to okiさん
モネは一生付き合うことにしている画家のひとりです
から、国内であったモネ展は欠かさず出かけてます。
94年のモネ展は名古屋でみました。

禁欲に働いて財をなしたアメリカの富豪たちは皆競っ
て印象派の絵を集めました。それが今、ボストンの
モネコレクションやシカゴ、メトロポリタン、フィラ
デルフィア、バーンズ・コレクション、ワシントン
ナショナルギャラリー、フィリップス・コレクション、
クラークの自慢の印象派作品となって一般公開されて
ます。

世界をみわたして印象派の傑作がどこにあるかとい
いますと、パリ(オルセー、オランジュリー、マル
モッタン、プティ・パレ)、ロンドン(ナシャナル
ギャラリー、コートールド・コレクション)、上の
アメリカの美術館、アムステルダム(ゴッホ美)&
オッテルロー(クレラー=ミュラー)、チューリッヒ
(ビューレ・コレクション)、ミュンヘン(ノイエ
・ピナコテーク)、ベルリン(国立絵画館)、モスク
ワ(プーシキン)、サンクトペテルブルク(エルミタ
ージュ)です。

日本は印象派に関しては本当に美術大国でこうした
ブランド美から毎年のように傑作がやってきます。
ですから、海外にでかけなくても日本にいてこういう
機会を見逃さずにしっかり見れば、印象派の傑作を
楽しめることは請け合いです。

投稿: いづつや | 2010.06.11 11:24

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