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2010.06.18

ミューズが呼んでくれた‘濱田庄司展’!

1655_2     ‘青釉白黒流描大鉢’

1657_2            ‘赤絵角瓶’

1656_2               ‘地釉茶碗’

1658_2                ‘振分指描土瓶’

昨日、濱田庄司(1894~1978)の回顧展をみるため宇都宮へ行ってきた。背中を押してくれたのはたまたまみた今週月曜のNHKのローカルニュース。現在栃木県美で開催中の‘濱田庄司展’(4/25~6/27)が紹介されたが、そこに映し出された大鉢がとても気になってしょうがない。で、美術館のHPをみたら、出品作はなんと!大阪市立東洋陶磁美にある有名な堀尾コレクションだった。

これは最後に残った濱田庄司の作品で、いつか現地へ出向くことにしていたもの。今年は濱田が初めて益子を訪ねてから90年という節目の年。で、東洋陶磁美から130点あまりが里帰りしたというわけ。うかつにもこの情報はまったくNOタッチ。このように偶然いい展覧会に遭遇したときはミューズが呼んでくれたと思うことにしている。

栃木県美を訪問するのははじめて。というより宇都宮の街をみるのがはじめてなので、少し落ち着かない。でも、美術館へのアクセスは簡単。駅前のバス乗り場から55番のバスに乗ると15分くらいで着く。駅から大通りがまっすぐにのびているからじつにわかりやすい。途中、県庁があったり、東武電鉄の駅がみえる。東武線の近くにはPARKOなどがあるから、このあたりが最も賑やかなところだろう。

栃木県美は足利銀行本店の裏側にある。建物は予想に反して大きくない。館内のレィアウトがよくつかめないまま、念願の濱田作品と対面した。前期と後期で一部展示替えがあるから、作品の数は115点くらい。08年に川崎市ミュージアムであった回顧展(拙ブログ08/10/18)と同じように、心がはずむのが大鉢。濱田流アクションペインティングが冴える‘青釉白黒流描’と‘白釉黒流描’。ともに直径50cmの大鉢に勢いのある白や黒の線で抽象画風の文様が描かれている。青地の流描ではこの作品だ最もいいかもしれない。これは大収穫。

赤絵には目がないので、お馴染みの糖黍文がシンプルなフォルムで表現された角瓶を夢中になってみた。赤絵はほかにも緑と赤の対比が心地いい角鉢や丸文段重や急須などが揃っており、気持ちがだんだんハイになっていく。

今回の見所の一つは故堀尾幹雄氏(1911~2005)が蒐集した茶碗の名品の数々。濱田と堀尾氏は深い交友関係で結ばれていたようで、堀尾氏は益子へ何度も足を運び、お気に入りの茶碗を手に入れている。展示されている37点はどれもすばらしいので、選択に苦労する。‘お好きなものを一つ差し上げます’といわれたら、形のよさと無地の美に惹かれる‘地釉茶碗’をいただきたい。

ずっしりとして力強い印象を与えるのが素地に釉薬を掛けた後、まだ乾かないうちに指で釉薬を掻きとって曲線の文様を描く‘指描’。ピッチャー、壺、大鉢、土瓶、蓋物などいろいろある。家にひょいと持って帰りたくなるのが‘振分指描土瓶’。これを見ていると背筋がしゃんとする。

図録は東洋陶磁美が2年前につくったものがここでも販売されていたのだが、もう完売していた。で、東洋陶磁美に直接申し込んだら、今日届いた。これで一安心。図録でしばらくこの展覧会の余韻に浸りながら、秋に開かれる‘河井寛次郎展’(9/14~
11/23、日本民藝館)をじっと待つことにしよう。

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コメント

いづつやさんおはようございます。美の女神にとりつかれてしまうと本当どうにもなりませんね!今度は栃木ですか!いづつやさんは焼き物にもご関心あられるようですね。前も濱田いらっしゃいましたよね。僕も宇都宮美術館なら行ったことあります、新幹線で。日本の表現主義という都心に来ない展覧会をみるため。今宇都宮ではスイス発のコレクションやっていますがいづつやさんは行かれたかな?まあ世田谷美術館に来るのですがー。ともあれいづつやさん濱田はほとんど網羅されたのでは?そして河井の展覧会僕も楽しみです!

投稿: oki | 2010.06.19 07:37

to okiさん
今年もやきものは順調に追っかけ作品や優品に
遭遇してます。お陰さまで濱田庄司は済みマーク
です。

宇都宮美に行かれましたか、今回は千葉などほかに
いくつかまわりましたので、パスしました。もともと
スイスのコレクションは世田谷美でみる予定です
ので。

投稿: いづつや | 2010.06.19 14:25

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