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2010.06.02

アゲイン 傑作彫刻を求めて!

1597_2     ‘マルクス・アウレリウス帝の騎馬像’(カピトリーニ美)

1599_3          ミケランジェロの‘復活のキリスト’(ミネルヴァ教会)

1600_2            マンズーの‘死の扉’(サン・ピエトロ大聖堂)

1598_2    ポモドーロの‘球のある球体’(ヴァティカン博)

カンピドーリオ広場はローマ観光の定番スポットだから、‘マルクス・アウレリウス帝の騎馬像’の前では大方の人が記念写真を撮られるのではなかろうか。ガイドさんの説明によると、これは複製で10年ぐらい前までは本物があったという。複製に置き換えざるをえなかったのは酸性雨などによるダメージが深刻になってきたから。で、本物は右の建物、カピトリーニ美でみることになる。

1月この美術館で‘瀕死のガリア人’や‘ヴィーナス’を心ゆくまで楽しんだのに、どういうわけか目玉の一つだった‘マルクス・アウレリウス像’をみないまま館をでてしまった。あとで図録に載っているガラス張りのホールとそこに展示してある騎馬像と黄金のヘラクレス像に気づき、‘このガラス張りのホールへ行ってないよね、どこにあったのかな?’と間の抜けた会話をする始末。

この像のリカバリーが目的だから館に入るとすぐ騎馬像の場所を聞いた。ところが、現在、そこで学会の研究会が開かれており入れないと言う。またも縁がないかとあきらめていたが、導線を進むうちに大勢のジャーナリストや学者がいる件のホールがみえてきた。中に入れないので騎馬像の近くには行けないが、まわりの通路からでも充分みえる。このところどころ黄金色に輝くブロンズ像ができたのは176年。ローマ時代にほかの皇帝の騎馬像もつくられたが、現存しているのはこれだけ。当時は全身が金で覆われていたから、見栄えのする堂々とした騎馬像だったにちがいない。

ローマにあるミケランジェロ(1475~1564)の彫刻は‘ピエタ’(サン・ピエトロ大聖堂)、‘モーゼ’(サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会)、‘復活のキリスト’(サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァ教会)の3点。いずれもみているのだが、今回ミネルヴァ教会を訪問したので、以前フィレンツェであった展覧会で遭遇した‘復活のキリスト’(1521)と再会することになった。設置場所は内陣左の基柱。横の十字架を両手でつかみ、体をひねるポーズが印象的。ブロンズの腰布はいかにも不自然だが、16世紀末からこうなっている。

中へ入るのに1時間もかかったサン・ピエトロ大聖堂ではベルニーニの彫刻などを一通りみたあと、帰り際熱心にみたものがある。それは玄関廊の一番左のブロンズ製大扉‘死の扉’(1964)。制作したのは教皇ヨハネス23世にかわいがられたジャコモ・マンズー(1908~1991)。人間のさまざまな死に方を大胆に現代感覚で描いている。
1月のときは時間がなく5つの扉のどれかわからないまま引き上げたが、今回は首尾よく対面できホットした。

ヴァティカン博のピーニャの中庭にあるアルナルド・ポモドーロ(1926~)の‘球のある球体’(1990)も強いインパクトをもった作品。99年ここを訪れたとき、そのユニークな造形に惹き込まれた。ピカピカした黄金色の球体に裂け目が入り、そのなかにまた小さな球体がある。これも中央が割れ溝ができている。

黄金色はブランクーシを彷彿とさせるが、ポモドーロはつるつるの表面を切り裂き、環境破壊やシステムの秩序の崩壊を表現している。日本にもポモドーロの球体がいくつかあるようだが、広島にいるときふくやま美で別ヴァージョンをみたことがある。

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