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2010.05.30

石田徹也全集ー出版記念および五周忌展!

1582    ‘みのむしの睡眠’(1995)

1583    ‘救出’(2003)

1584    ‘配達’(1999)

5月19日の朝日新聞に5年前31歳の若さで亡くなった石田徹也の記事が載っていた。それによると、最近、求龍堂から作品217点を収録した‘石田徹也全作品集’
(8500円)が刊行され、また五周忌展が銀座1丁目のギャラリーQで5/17から5/29まで開かれているという。関心の高い画家なので見逃すわけにはいかない。5/27に作品12点をみてきた。

ギャラリーめぐりをする習慣がないので、ギャラリーQがすぐには見つからない。で、近くの画廊の人にサンクスの隣のビルにあることを教えてもらった。画廊に入るときはいつもどぎまぎする。3階の部屋は想像していた以上に狭い。ギャラリーGはこの業界でどんなポジション?まあ、そんなことはどうでもいい。すぐ、見るぞ!モードに入った。

12点のうち半分は過去2回体験した回顧展(拙ブログ07/11/1508/11/14)でお目にかかった。初期の絵は明るい色が多いが、‘みのむしの睡眠’(1995)は気に入っている。小さい頃、みのむしを見つけ殻をやぶることはよくあった。そのみのむしに若い丸坊主のサラリーマンがなって公園のベンチで寝ている。みのむしのフォルムをハンモックにダブらせるところは並みの才能ではない。

‘救出’(2003)の別ヴァージョン2点(ともに2000)もみているが、これに最も惹かれる。消防士と幼児が乗るワゴンの背景の部屋は白い煙に包まれ、消防士の緊張した表情が心を打つ。このころ描かれた人物には不安な感情や孤独感がストレートにでているのに、この絵にはそういう心情から離れて幼い頃の純なところに戻りたい気持ちがかいまみられる。

石田徹也の絵のなかには切断された首とか胴体がすっとでてくるのでドキッとする。でも、それは比類のないシュールさで表現されているので、怖いとか寒々するいう感情のレベルをこえた深い芸術的な表出のように思えてくる。今回はじめてみた‘配達’
(1999)は大好きな‘回収’と同じタイプの絵。

全集が手に入ったのは大きな収穫。いつかまた回顧展が開かれることを期待している。

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コメント

いづつやさんおはようございます。そうですか石田撤也が亡くなってもう五年ですか。一時期ブームがありましたね、回顧展も練馬で開かれて、その時の図録が今でも丸善で売ってますね。しかしいづつやさんが画廊に行かれるとは失礼ながら意外でした。僕も画廊には行きません、展示品を売り付けられるイメージがー。全集は画廊でおもとめになられたのですか?本当に美術館での回顧展が待たれますよね。いづつやさんが帰国されてから行かれた展覧会記事もぼつぼつ取り上げてくださいよ

投稿: oki | 2010.06.01 07:34

to okiさん
石田徹也は日本が生んだ最高のシュルレアリストと
思ってますから、つい足が向かいます。

画廊は作品を買うコレクターが行くところで、私は
コレクターではありませんから基本的には足を運び
ません。今回は例外です。

コレクターだと丁寧に対応してくれますが、ただみる
だけだと露骨に軽く扱われますから、そんなところ
へのこのこ出かけるほど暇ではありません。美術評論
家気取りで作品を買わないのに画廊めぐりをしている
人がいますが、店の人に腹の中では‘早く帰ってくれ’
と思われているのに、よく行くなと思います。

石田徹也の全集はギャラリーQで買いました。書店
でも発売しているのではないでしょうか。色がすごくよく
でていますから、本物の絵をみているようで楽しくなり
ます。

国内の展覧会も急ピッチで紹介しないといけないで
すね。

投稿: いづつや | 2010.06.01 11:23

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