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2010.05.26

ベルニーニめぐりに欠かせない2つの教会!

1566_5      ‘聖女テレジアの法悦’(サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会)

1567_3   ‘コルナーロ家の人々’(サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会)

1568_3    ‘ドーム’(サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会)

1569_4    ‘聖アンドレア像’

宿泊したホテルが1月と同様、テルミニ駅周辺にあったので、ベルニーニの傑作‘聖女テレジアの法悦’(拙ブログ05/5/22)があるサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会へは朝食後の運動をかねて歩いて行った。たいした距離ではなく10分ちょっとで着いた。

4年前はタクシーで来たので、このあたりの土地感覚がないまま歩いていたが、教会横の交差点のところで記憶が戻ってきた。ガイドブックによると6時半から中へ入れるはずなのだが、入り口の前で女性が立っている。まだ、開いてないのかなと思いながら近づくと、この女性は物乞いだった。そういえば、前回も扉を開けてくれ退出の際手のひらを出す女がいた。

ここへまたやってきたのはじつは‘聖女テレジア’の左右の壁面にある‘コルナーロ家の人々’をあらためてみるため。美術鑑賞というのはおもしろいもので関心の高い作品ばかりに目がいくとほかの印象が薄くなり、‘あれも一応みたつもりだが、しかとみたという感じがないんだよな’ということがよくある。目にしっかり焼きついてないとやはりみたという実感がもてない。‘コルナーロ家’も記憶がすっかり消えている。

この人物群像は劇場の桟敷にいる観客を思わせる。左右の4人は聖女テレジが体験した法悦を眺め、書物をみたり、互いに話し合ったりしている。コルナーロ家はヴェネツィアの名家で、礼拝堂の装飾をベルニーニに依頼したフェデリーコ・コルナーロはヴェネツィアで大司教をしていた後、晩年ローマに移り住んでいた。フェデリーコは父親、そして一族の者6人も一緒に造形させている。

恍惚とした表情をみせる聖女テレジア像は‘官能美’の系譜では一際輝いている傑作。昨日紹介したフラッテ教会の‘巻紙を手にする天使’は官能美がまだ全開しておらず大関といったところだが、これとはサン・フランチェスコ・ア・リーパ教会にある‘福者ルドヴィーカ・アルベルトーニ’(06/5/18)は正真正銘の横綱。聖女テレジアを長くみすぎてふわふわ状態になってもいけないので、目にぐっと焼き付けたところでひきあげた。

カラヴァッジョ展をみる前、すぐ近くにあるサンタンドレア・アル・クイリナーレ教会を訪問した。これを設計したベルニーニがとても気に入っていたというから期待していたが、想像以上にすばらしいバロック建築だった。目を見張らされるのが横長の楕円形のドームと主祭壇の上におかれた‘聖アンドレア像’。ドームの金色と頂上のランタンから入る光はえもいわれず美しい色彩をつくりだし、花飾りをもったプットーたちと手を大きく広げた聖アンドレアを引き立てている。

ベルニーニはあるとき息子にこう言ったという。‘この建築だけには、私は心の底からの格別な喜びを感じ、自らの作品に慰めを求めるべく、制作に疲れるとしばしばここに足を運び、労苦を癒したのだ’。なるほどね。そんなベルニーニの気持ちのつまった内部空間を体験できた幸せを噛み締めながら教会を後にした。

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