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2010.04.28

ボストン美展は印象派の傑作が目白押し!

1498             レンブラントの‘ヨハネス・エリソン師’

1501     ミレーの‘馬鈴薯植え’    

1500    マネの‘ヴィクトリーヌ・ムーラン’

1499           ルノワールの‘ガーンジー島の海岸の子どもたち’

森美で行われる展覧会はあまり関心がないので、六本木ヒルズへ行くことはほとんどないが、‘ボストン美展’(4/17~6/20、森アーツセンターギャラリー)があるので出かけざるをえない。ここは値段が高いので好感度ははっきりいって低い。だが、常時夜
8時までやっているのは評価できる。

森アーツでボストン美展をみるとはまったく想定外。勝手が違うが、いい絵がみれるのならどこだっていい。今回出品リストはなかった。出品リストが用意されてないとよく不満をもらす人がいるが、西洋画では基本的にはいらないと思っている。展示替えのある日本画では全部みたいときはリストがないと困るが、会期中作品が出ずっぱりの西洋画の展覧会では必要ない。

図録を買わない人で作品の内容を記憶にとどめておきたいのであればメモをとればいい。図録を買わせようとする美術館の姿勢が気に食わないとケチをつけるのはとんだお門違い。海外のブランド美術館で行われる企画展ではリストはないのが普通で、誰も要求しない。

日本ではボストン美展は定番の企画展といっていい。いつも印象派の作品をメインにして、これにプラスαを取り混ぜて観客動員を図る。今回も基本的にはこの展示方法と変わりない。でも、内容は相当レベルが高い。作品は全部で80点。会場を回りながら、三菱一号館美の‘マネ展’はこちらに食われるかもしれないと思った。このびっくりする出品内容が実現したのはオルセー美同様、ボストン美も現在工事中のため。お陰で東京にいながら、名画が楽しめる。

プラスαの目玉はレンブラントの夫婦で対になっている全身肖像画‘ヨハネス・エリソン師’とベラスケスの‘ルイス・デ・ゴンゴラ’(拙ブログ08/4/20)。お気に入りの‘ルイス’があったので、予想以上にいい絵がきていることを直感した。その思いは部屋を進むにつれて強くなった。

ミレーの‘馬鈴薯植え’はボストンが所蔵する自慢のミレーコレクションのなかでも上位にランクされる傑作のひとつ。視線が集まるのが二つの馬鈴薯が女の手から離れ下へ落下するところ。静かな農民風俗画でモティーフをストップモーション的に描写するのは珍しい。

メインデイッシュの印象派を横に押いやるのではと思われるのはまだある。2年前にあった回顧展に展示されたコローの‘鎌を持つ草刈人’と‘フォンテーヌブローの森’、そしてコンスタブルの‘ストゥア谷とデダム教会’。

さて、ハイライトの印象派。マネは2点ある。額に当たる強い光とじっと見つめる表情が気になる‘ヴィクトリーヌ・ムーラン’と大作の‘音楽の授業’。三菱一号館美には‘街の歌い手’(4/6)が展示されているから、今ボストン美にあるマネの名画が3点もみられる。これはすばらしい!

ルノワールも同じことがいえる。大阪の国立国際美には最も人気のある‘ブージヴァルのダンス’(2/21)がでているし、ここではとても明るい色調の‘ガーンジー島の海岸の子どもたち’が目を楽しませてくれる。また、緑の草花と白の衣服が目に飛び込んでくる‘日傘をさした女性と子ども’もルノワールらしい絵。

ボシトン美といえばモネのコレクション。風景画10点と定番の人物画‘カミーユと子ども’。これらは2年前名古屋ボストン美にやってきたもの。大好きな‘積み藁、日没’(08/6/1)をまた気分よくながめていた。いずれも心を惹きつけてやまない傑作である。

ドガの‘田舎の競馬場にて’(08/4/23)と‘エドモンドとテレーズ・モルビッリ夫妻’はボストン美の図録に載っているとてもいい絵。チラシに‘名画のフルコースをどうぞ’とあるが、東京都美がよくやる誇大なフレーズでは決してない。久しぶりに六本木ヒルズへ大勢の人が押し寄せるような気がする。

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