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2010.04.01

日本の美 桜満開! 心に響く桜の絵(1)

1408_2   長谷川久蔵の‘桜図壁貼付’

1409_2   酒井抱一の‘桜図屏風’

1411_2   狩野長信の‘花下遊楽図屏風’

1410_2    ‘湯女図’

TVで全国各地の桜の開花情報が流れ、家のまわりにある桜が満開になると暖かい春がやって来たことを実感する。上野公園は連日花見客で大賑わいだろう。で、桜を描いたいい絵をとりあげることにした。

日本画の山水画や花鳥画にはいろいろな花や木が登場する。桃山絵画で桜を描いた名画というとすぐ思いつくのが長谷川久蔵の‘桜図’(国宝、智積院)。等伯の息子、久蔵はこの絵を描いて間もなく26歳の若さで亡くなった。

久蔵にはこれほどのすばらしい絵を描く技量があったから、等伯はこの絵を目をほそめてみていたに違いない。だから、久蔵が亡くなったことは本当に堪えたことだろう。天はときどき不条理でむごいことをする。

琳派の宗達や光琳には桜の絵はないが、抱一は桜をモティーフにしている。バーンズコレクションの‘桜図屏風’は06年東京都美であった名品展に出品された。これは横長の屏風だが、掛け軸では‘十二ヶ月花鳥図’などに雉や小禽との組み合わせで描かれた桜がある。抱一はやはり花鳥画が最も心に響く。

琳派様式で忘れられないのが渡辺始興の‘吉野山図屏風’。緑の半円の山が重なり、その頂上や斜面に満開の桜がとても優雅に描かれている。関西で桜の名所というと吉野山と醍醐寺。風俗画には豊臣秀吉の花見の場面がともにでてくる。秀吉が大きく描かれているのが‘醍醐花見図’(重文、国立歴史民族博)。吉野の桜は2回みたが、醍醐寺はまだ縁がない。いつか実現したい。

東博の国宝室では今、‘花下遊楽図’が展示されている(4/11まで)。この屏風は2,3年前までずっと倉庫のなかにあり展示されなかったが、最近よくでるようになった。コンディションの関係で左の桜が目に焼きつかないのは残念だが、右で男装した女たちが楽しげに踊るのをみると、日本では桜の下というのは特別なエンターテイメント空間という思いを強くする。

風俗画をみる楽しみのひとつが絵の中に登場する男女が身につけている着物の柄。
MOA所蔵の‘湯女図’に描かれた真ん中の湯女は桜の柄の着物を着ている。桜はひとつ々が大きく、横向きの女の顔くらいあるから、どうしてもこの女に視線が集中する。

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コメント

はじめまして。長谷川等伯展を見損ねました。年度末に時間が取れなかった方も多いかと思います。こちらのサイトでのご紹介を参照にしながら、日本の美を直接に美術館で鑑賞する年にしたいです。

投稿: やまかん | 2010.04.02 07:52

to やまかんさん
はじめまして。書き込み有難うございます。
等伯展は残念でしたね。

美術の鑑賞は作品をみることに徹してます。
作品の下についている解説は題名とどこの所蔵
かを確認するだけです。また、購入する図録
は論考とか図版の解説は読まず、ひたすら気
に入ったもののをながめてます。

美術評論家の言葉で頭の中をいっぱいにする
ことほどつまらないことはありません。いつも、
自分の感じたままの印象で終りにしてます。
ですから、疑問点やわからないことが結構あり
ますが、それは気にせずそのままにしてます。

気楽に日本美術を楽しみたいですね。これから
もよろしくお願いします。

投稿: いづつや | 2010.04.02 15:22

円山応挙のフリーアギャラリー所蔵作を調べたいとおもい、色々やっているうち、こちらを見つけ、なかなか趣味の良いセレクションに、しばし楽しませて頂きました。ありがとうございました。時々のぞいて見ます。

投稿: 高橋天山 | 2010.04.04 00:03

to 高橋天山さん
はじめまして、書き込みありがとうございます。

散歩をしていましたら、お母さんと一緒に歩い
ていた小さな女の子が満開の桜をみて大声で
‘桜だ、桜だ’とはしゃいでました。で、桜の絵
をレヴューしてみようと思った次第です。

プロの日本画家、しかも日本美術院同人の
方と一緒に桜の絵を楽しめたことを心から嬉
しく思い、そして大変恐縮しております。
これからもよろしくお願いします。

投稿: いづつや | 2010.04.04 15:46

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