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2010.04.29

2度目のユトリロ展!

1502_2     ‘ラパン・アジル’

1504_2     ‘カルボネルの家’

1503_2     ‘サン=バルテルミィ広場と教会’

新宿の損保ジャパン美で開催中の‘ユトリロ展’(4/17~7/4)をみてきた。ユトリロ
(1883~1955)の回顧展を体験するのはこれが2度目。5年前、日本橋高島屋(拙ブログ05/9/25)のときは80点あったが、今回は90点。フランスの個人コレクターが所蔵するもので、日本初公開。

ユトリロの絵に夢中というわけではないが、風景画を見るのは女性画同様、絵画鑑賞の大きな楽しみだから、ユトリロの描くパリの街やフランスの風景にもおおいに魅せられる。最近は絵のサイズは違うが、ビュフェの絵をみているときの感じ方と似てきた。

白の時代(1908~1914)に描かれたものではやはり‘ラパン・アジル’に目がいく。右の白い壁をよくみると、小さな石ころが混じっている。ユトリロは孤独を紛らわせるため、キャバレー、ラパン・アジルで飲んだくれていた。15歳でアル中というのだから半端な酒好きではない。

1915年以降は明るい色彩の画風になり、画面から暗さが消える。モティーフの大半は建物と通り。パリやそのほかのフランスの街を自由気ままに歩いたことがないから、絵に描かれた場所にヴィヴィッドに反応できないが、モンマルトルの坂に限っていえば数回体験したから、雰囲気はよく伝わってくる。

建物を中心に描くといっても、構成が平凡な街の風景だと誰も見てくれない。ユトリロは建物や道の切り取り方をよく心得ている。道の角に立つ家を中央に配置して奥行きをつくったり、画面の手前に道が右とか左に曲がるところを描き動感を与えている。‘カルボネルの家’の前では思わず足がとまった。道を歩く人々については向こうむきの人が多い。男も登場するが大半は女性。

もう一つ惹きつけられるのが遠近法を用いた絵。‘サン=バルテルミィ広場と教会’では道はずっと遠くまでのびている。画面の多くが青い空と白い雲で占められ、広々とした空間が一際存在感のある教会の塔を引き立てている。

大きな満足が得られた回顧展だった。このあと、次の美術館を巡回する。
・新潟県近美:7/10~8/25
・美術館「えき」KYOTO:9/9~10/17
・豊橋市美博:10/22~12/5

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