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2010.02.25

ビバ!イタリア  ウフィツィ美(3) カラヴァッジョの怖い絵!

1283_3    カラヴァッジョの‘バッカス’

1286_4                 カラヴァッジョの‘メドゥーサ’

1284_3          ジェンティレスキの‘ユディットとホロフェルネス’

1285_3            レーニの‘勝ち誇るダヴィデ’

ウフィツィ美の鑑賞の流れとしては2階の部屋が最後、あとはミュージアムショップに寄って絵葉書や図録を購入してお仕舞いとなる。普通の美術館の場合、ミュージアムショップではだいぶ疲れたなという感じでひとときを過ごす。だが、ここは最後の部屋にすごい絵があるので、鑑賞疲れもふっとぶ。

その衝撃の絵を描いたのはカラヴァッジョ(1571~1610)。いつもは‘バッカス’、‘イサクの犠牲’、‘メドゥーサ’の3点がみられるのに、今回は‘イサク’がどこかへ貸し出し中だった。展示してある2点は対照的な絵。初期の風俗画のひとつ‘バッカス’は首や右腕をみるとまさに逞しい若い男の姿なのだが、顔はおとなしそうな甘ちゃん少年のイメージ。

‘バッカス’をみて‘メドゥーサ’をみるとちょっと混乱する。カラヴァッジョという画家の感情の揺れはまことに複雑。‘メドゥーサ’が描かれているのは凸面の木製楯。この楯をみたらどんなに強い勇者でも一瞬後ずさりするだろう。ほかのカラヴァッジョ作品は釘付けになってみるのだが、これだけは長くみれない。

小さい頃から蛇が大の苦手。蛇は何匹いるのか数えたくもないが、今にも飛び出してきそう。そして、メドゥーサがペルセウスに首を切られるときにみせた苦しみの表情が衝撃的。血がいく筋も勢いよく滴り落ち、メドゥーサが死の恐怖におびえている様子がひしひしと伝わってくる。

ナポリで活躍した女流画家、アルテミジア・ジェンティレスキ(1593~1652)が描いた‘ユディットとホロフェルネス’も‘メドゥーサ’以上にショックを受ける。師匠の同じ題名の絵(拙ブログ2/14)よりもジェンティレスキが描く暴力性のほうがかなり強烈。

彼女は若いとき画家に陵辱された悲しい体験があるから、その思いに駆られて剣を持つ手に力が入るのかもしれない。‘血しぶきがかかって気持ちがいいワ 思いっきり首をちょん切るからね!’これほど凄みのある絵はみたことがない。 西洋美で6月から開催される‘カポディモンテ美展’(6/26~9/26)にジェンティレスキの別ヴァージョンがやってくる。とても楽しみ。

レーニ(1576~1642)もカラヴァッジョに影響を受けて‘勝ち誇るダヴィデ’を描いた。これはルーヴルにあるダヴィデのヴァリアント。やっつけたゴリアテの首が石の上に載っているが、異常にデカイ。

巨人ゴリアテは‘お前みたいな小僧が俺と戦う?身の程をわきまえろ!’とかなんとかうそぶいていたら、コチーンと石を額にぶつけられてジ・エンド。女だって、小僧だってやるときはやる。必死の覚悟で向かっていったほうが勝つのだ。戦いに油断は禁物!

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