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2010.02.10

ビバ!イタリア  オマケがいっぱいあったカ・ドーロ!

1213_3   カ・ドーロ(黄金の館)

1214_3   ティツィアーノの‘ユディット’

1215_3                  マンテーニャの‘聖セバスティアヌス’

1216_3      ヤン・ファン・エイクの‘キリストの磔刑’

カ・ドーロ(フランケッティ美術館)へ行ってみようと思ったのは、ここにティツィアーノが
18歳のころジョルジョーネと一緒に描いたドイツ人商館の壁画の一部があるという情報を得ていたから。ここ5年くらい海外美術めぐりではティツィアーノとティントレットの作品を重点的に鑑賞してきたので、今回のヴェネツィアもプラスαに心が向かっている。

1434年の創建時には運河に面したファサード(上の画像)が青、白、黒、黄金に彩色されていたため‘黄金の館’と呼ばれていたカ・ドーロは簡単な地図によると、リアルト橋を横目にみながら大運河にそって上のほうへ少し行ったところにある。ファサードのすぐ前が水上バスの停留所。ところが、なかなか入り口が見当たらない。

3人聞いてもわからず、運河のほうへでてみて、ファサードを眺めていたら、船から降りてきたお婆さんが‘ここがカ・ドーロよ’と指差してくれる。で、通りのほうへ引き返したら、途中‘入り口はここ’と教えてくれた。通りにはカ・ドーロを案内するサインが何もないのだから観光客泣かせの美術館である。

当時の人々に称賛されたドイツ人商館の壁画は現在、ここにほんのわずかしか残ってない。しかも、ジョルジョーネの‘裸婦像’でもティツィアーノの‘ユディット’でも画面の半分くらいが剥げ落ちている。ティツィアーノのこのフレスコ画がお目当てだったから、あとの作品はオマケ感覚だったのだが、ガイドブックに記されている作品イメージの倍は良かったというのが率直な感想。

サプライズその一はマンテーニャ(1431~1506)が描いた‘聖セバスティアヌス’。縦2.13mあるとても大きな聖人像。マンテーニャのこの聖人像はルーヴルなどで2,3点体験したが、セバスティアヌスに対する虐待度ではこれが最もインパクトがある。彫刻的な人物描写はルーヴルのものと同じだが、体に突き刺さっている矢の数は50%増しという感じで、その分したたり落ちる血の量も多い。苦痛にゆがむ顔は長くはみていられない。

もうひとつ嬉しい絵に遭遇した。それはヤン・ファン・エイク(1390~1441)の‘キリストの磔刑’。最初は目を疑ったがプレートにはちゃんと画家の名前が書いてある。日本に帰ってTASCHEN本をチェックしたら、しっかり載っていた。画像ではわかりにくいが、十字架の後ろに描かれた人物に目が点になった。

肩から頭の部分の後ろ姿が数人続いている。この表現により、人々が急な坂を下りているところだというのがわかる。この描き方は広重が‘江戸名所百景’で人々が神社の石段を下から登ってくる様子を描いたのとまったく同じ。広重と時空を越えてコラボしていたのはマンテーニャと思っていたが、ヤン・ファン・エイクも同じ発想で空間を表現していた!

楽しみはまだあった。なんとベルニーニ(1598~1680)の男性の肖像彫刻が2点。衣裳の襞だけでなくリアルに表現されたボタンをみて、その超絶技巧にまたまたKOされた。ボタン穴からはずれているところやボタンの一部が欠けているところまで丁寧に彫られているのだから、まったくすごい!

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コメント

カ・ドーロ(黄金の館)というのは、はじめて知りました。
貴ブログを 拝見して 画集 を調べてみました。
多分小さい作品かな と、おもいましたが、おもったより大きいようです。
もう‘北方からようこそ’ ですね。
フランケッテイさんという方は、ドイツのヴェニスの商人 なのでしょうか。お金持ちであった事でしょう。


フアン・アイク一族の絵は 海を超え新大陸にまで何点か
渡ってますね。

♪インド旅行(特にエローラ)記も、読んでました。
次は、パドヴァですか?いっきにフイレンツエ?

投稿: Baroque | 2010.02.12 22:31

to Baroqueさん
カ・ドーロの情報がガイドブックだけだったもの
ですから、作品内容は?でした。ところが、いい
絵や彫刻が結構あるのでびっくりしました。

ヤン・ファン・エイクやベルニーニに会えるので
すからたまりません。Baroqueさんも機会があり
ましたら是非。

投稿: いづつや | 2010.02.13 23:40

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