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2010.02.07

ビバ!イタリア  ティツィアーノをもとめてサルーテ教会ヘ!

1201_2   サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会

1204_2       ティツィアーノの‘王座の聖マルコと聖人たち’

1202_2   ティツィアーノの‘アベルを殺すカイン’

1203_2   ティントレットの‘カナの婚礼’

ヴェネツィアにおける絵画鑑賞で多くの時間を使ったのは再訪したアカデミアとペギー・グッゲンハイム。あとは事前にリストアップした作品をもとめて教会をいくつかまわった。アカデミアの次にめざしたのがここから歩いて10分くらいでつくはずのサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会(1687年)。

このヴェネツィア・バロック建築の傑作は大運河の入り口のところにあり、ドゥカーレ宮からは対岸の右側にみえる。大きなクーポラを目印に進めばすぐ着くだろうと思って、気楽に歩いていたら、どうも別の教会を目指していたようで、たどりつくのに倍の時間がかかってしまった。

中に入って天井を見渡したがお目当てのティツィアーノ(1485~1576)の絵が見つからない。変だなと思いながら八角形の本堂を2回まわったところで聖具室が目に入った。教会は普段縁が無いから内部の構造がすっと頭にはいってこない。‘ここにあるのかな?‘と半信半疑のまま入ると、なかにイメージしていた絵が並んでいた。教会は無料だが、ここは2ユーロが必要。

ここにある2つの作品は画集に載っている有名な絵。‘王座の聖マルコ’は1510年にヴェネツィアを襲ったペストの大流行がおさまったことを祝して描かれた祭壇画(もともと別の教会のために描かれたが、現在はここにある)。目を奪われるのが明快に表現された聖マルコと聖人たちと身につけた衣裳の色の鮮やかさ。なかでも白い雲を背にした聖マルコの赤い衣裳が目に強く印象付けられる。

天井画は3点ある。旧約聖書を題材にした‘アベルを殺すカイン’と‘イサクの犠牲’と‘ダヴィデとゴリアテ’。いずれも明暗の対照を際立たせ、人物は大胆な短縮法を用いブリューム感あふれる彫刻的な形態で描かれている。

‘アベルを殺すカイン’は緊張感を強いられる絵。弟のアベルの頭を棒で殴り、血をふきださせ、足蹴にしているカインは悪党そのもの。人類最初の殺人者にふさわしい表現といっていい。

予想以上にいい絵に遭遇したという感じなのがティントレット(1519~1594)の‘カナの婚礼’。ティントレットの絵は遠近法の消失点が画面の中心になく、極端に左か右に寄せて画面を構成するのが特徴。これが人々に動きを与え、ライブ感覚のある躍動的な絵画空間を生み出している。

そして、光の表現がすばらしい。細長いテーブルには左の窓から強い光が入り込み、奥にみえる後光のさしているキリストだけでなく、女性たちの顔を明るく照らしている。

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