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2010.02.08

ビバ!イタリア  フラーリ教会の‘聖母被昇天’にうっとり!

1208_3   サンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会

1205_3            ティツィアーノの‘聖母被昇天’

1206_3            ティツィアーノの‘ペーザロ家の祭壇画’

1207_3            ジョヴァンニ・ベリーニの‘聖母と諸聖人’ 

ティツィアーノが26歳頃描いた有名な‘聖母被昇天’に会うため、ワクワク気分でサンタ・マリア・ブロリオーサ・デイ・フラーリ教会へ向かった。ヴェネツィアはフィレンツェ同様、あまり広くない街。ところが、ここは目的地へたどりつくのにとても苦労する。

サン・マルコ広場からのおおまかな行き方としては、まずリアルト橋をめざす。ここまでは迷うことはない。が、その先があやふや。前回は確か橋を渡って土産物店が並んでいる通りを途中で左に折れて進んだ記憶がある。教会の近くにアバウトいるはずだが、さて、カッレと呼ばれる狭い道を右に進むのか左に進むのか?もう完全に迷子状態。

さっき聞いた店の人は‘ちょっと行って右に曲がる’と教えてくれたが、‘右に曲がるような道があった?’どうみても行きすぎているから元に引き返したら、現地の人が続けてなんとも細い道を進んでいく。どうやらこの道らしい。もう一回横を歩いている男性に聞いてやっと見覚えのある教会がみえるところに着いた。

99年このゴシック建築の教会(1338年)に入るときお金はいらなかったような気するが、今回は3ユーロ払った。主祭壇に飾られている‘聖母被昇天’に近づくにつれ、気分が高揚してきた。綺麗な顔をしたマリアが体を少しひねり、短縮法で描かれた父なる神に向かって両手を広げるという魅力的なポーズをとっているのである。再会した喜びを噛み締めながら、うっとり眺めていた。

この絵をみてると放心状態になるのは、生身の人間らしいマリアの描写や目の覚めるような赤の衣裳だけでなく画面構成がすばらしいから。聖母の立ち位置からも見る者の視線が自然に集まるようになっている。半円形の上部にあわせ大勢のプットが乗ったりぶらさがっている雲の帯は逆アーチの形になっているので、聖母は円の中心にいる感じ。これに対し、地上から聖母を見上げる使徒たちは頭が横に揃い長方形になっている。そして、赤い服を着た使徒二人と聖母が三角形の構図をつくっている。

前回は‘聖母被昇天’に200%感動したこともあって、左側廊にあるティツィアーノ作、‘ペーザロ家の祭壇画’は見逃してしまった。これも堂々たる傑作。目に飛び込んでくるのが背景の2本の巨大な柱。黒い雲に乗っているプットのかわいいお尻に口元がゆるむ一方で、右下でこちらをじっと見ている少年の目線がとても気になる。

この教会を再訪したことの収穫はもう二つある。一つは祭壇向かって右端の聖具室に飾ってあるベリーニの‘聖母と諸聖人’。色彩の力をこれほど感じさせてくれる聖母像はこれまでみたことがない。聖母の衣裳にみられる目の覚める青色、襞の質感描写にくらくらする。‘ベリーニはすごい!’を心のなかで連発していた。

後陣右脇の礼拝堂にあるドナテッロの木彫像‘洗礼者ヨハネ’も熱心に見た。今回の美術めぐりでドナテッロは重点鑑賞作家の一人だから、この彫刻はちょうどいい目慣らしになった。

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コメント

私も ベリーニに会いたくて フラーリ教会をさがしました。
迷路のように、複雑で分かりにくい都市なので、道に迷ったと気がついたときは、ゾッとしました。
‘イタリアの観光地図は信用できない’という話も思い出しました。(地図は正しく、単純なわたしのミスでした。)

投稿: Baroque | 2010.02.09 21:32

to Baroqueさん
ヴェネツィアはここに住んでいる人でないと
目的地へすぐにはいけませんね。迷路に入る
と途方に暮れます。フラーリ教会、ド・カーロ
にたどりつくのに随分時間がかかりました。

投稿: いづつや | 2010.02.10 12:48

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