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2010.01.07

入場無料の絹谷幸二展に幸せな気分!

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好きな洋画家、絹谷幸二の回顧展(1/5~1/19)をみるため、初日東芸大美へ出かけた。入り口でぐるっとパス券を買うつもりだったが、窓口がクローズ。変だなと思いながら3階へ上がったら、入場は無料だという。

こういう退官記念展ははじめて体験するのだが、いつも無料なの?過去2回みたデパートでの回顧展と同じくらいの数50点が1000円を払わずにみれるのだから、申し訳ないような有難いような。

昔から惹かれていた絹谷幸二なのに作品をまとまった形でみたのはたったの2回しかないから、展示してあった若い頃の作品には興味深々。東芸大の教授を65歳の定年でやめるにあたって、こうした作品をずらっと並べるのは、画家本人には特別の感慨があるかもしれないが、作品鑑賞の少ない熱烈なファンにとっても貴重な体験である。

‘アンセルモ氏の肖像’(73年)の前では、‘これが最年少で安井賞をとった絵なのか!’としばらくみていた。東近美に4年通ったが、この絵と‘アンジェラと蒼い空Ⅱ’
(76年)は見た記憶がない。どうして展示されないのだろう?

絹谷の絵はイタリアへ留学しフレスコ画に出会ってから、画風ががらっと明るくなるが、こうした絵はだいぶ目が慣れてくるとともに、ますますその赤を多用する色合いに惹き込まれていく。

上の絵は日本橋三越であった‘イタリアを描く’(拙ブログ06/5/29)に展示されていた‘薔薇の妖精’(06年)。ゴールドの地に映える赤や紫や黄色の薔薇にアドレナリンがどっとでてくる。絹谷にとって女性は花、それを裸婦の前にわざわざ‘花’という文字を描いて表現するところが絹谷流。

花と同様、多く描かれるモチーフが富士山。真ん中は昨年の回顧展(09/2/4)で日本橋高島屋には出品されなかった‘富嶽龍神飛翔’(08年、松村謙三コレクション)。大作で、200号を縦に2枚ならべている。現在、絹谷の絵は森本草介とともに一番高く、号100万円。単純に計算すると、この大作のお値段は4億円!

滝を登ってきた鯉が龍になり富士山のまわりをぐるぐる回っている。画面の大部分を占める赤は見る者の気分を相当ハイにさせる。神々しい富士山と迫力ある赤い龍で自然の生命力を賛歌してるようにみえる。

下の‘蒼天の疾走・相馬野馬追’は08年から描いた‘祭り’シリーズの一枚。これはお気に入りの絵で、野馬が疾走している感じが実にうまく描かれている。絹谷は‘動’の画家だから、祭りという画題には表現意欲をおおいに刺激されるにちがいない。

たまたま画家本人による作品解説がある時間帯に居合わせたのでそれを楽しく聞き、ついでに会場で先行販売されていた‘生命を染める画家 絹谷幸二’(石川健次著 アートビレッジ)を購入した。サインをしてもらったのはいうまでもない。

尚、作品解説は1/10(日)、16(土)、17(日)にも2時から行われる。大学の先生だからやはり、話がおもしろい。5日は元検事総長とか農水省の元事務次官といった人も熱心に聞いていた。

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