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2010.01.10

応挙のどの虎がお好き?

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東博本館で恒例となった干支にちなんだ美術品を披露する新春特別展を毎年楽しくみている。今年は‘寅之巻’(1/2~1/31)。チラシに載っている円山応挙の虎が展示されるのは06年8月以来だから3年半ぶりの対面。前回同様とても惹きつけられたので、今日は応挙が描いた虎の絵をいくつか集めてみた。

★‘虎図’(東博):上の画像
★‘水呑みの虎’(金刀比羅宮表書院):真ん中
★‘群獣図屏風’(三の丸尚蔵館):下
★‘遊虎図’(金刀比羅宮表書院):拙ブログ07/7/12
★‘猛虎図’(個人蔵):08/7/12
★‘旭日猛虎図’(三の丸尚蔵館):09/10/11

6点のなかで最も凄みがあるのが‘水呑みの虎’。が、‘そんなに怖い虎にはみえないよ、猫が水をぺろぺろ呑んでいるのと変わりないよ’という声がすぐどこからともなく聞こえてきそう。ハイ、その通りでありまーす。応挙や芦雪の虎はみな猫みたいでちっとも怖くないのだが、しいて猛々しい虎を思わせるのをあげてみるとこの虎かなという程度。

同じ金刀比羅宮にある‘遊虎図’とか皇室の名宝展に展示された‘旭日猛虎図’はまさに人形の‘張子の虎’。‘やい、トラッキー、首を振ってるだけでは怖くないぞ、口でも開けて吼えてみろ’とついからかいたくなる。

ペットを飼う趣味はないが、‘一日預かってみない!?’といわれたら、どれにしよう?おもしろそうなのは個人蔵の絵に描かれている尻尾を上に立てた虎かな。これなら猫感覚でつきあえそう。

どの虎をみても、目の描き方はよく似ている。だから、虎になるか猫のままかはポーズのとりかた次第。虎らしい姿で描かれているのが‘群獣図’(右隻)の虎。三の丸尚蔵館は今年この屏風は平常展示しないといけないだろう。ここの学芸員の方に是非聞いてもらいたい話がある。

それは美術品のコレボレーション。展覧会に足を運んでいると、同時期にいくつかの美術館で展示している作品が響き合っていることがある。こういう現象は事前に美術館同士で‘うちで○○月にこの絵を展示するから、おたくでもあの絵を展示しない。いいコラボになるよ!’と図ったために起きたことではないと思う。ふたをあけてみたら、たまたまつながっていただけのことだろう。

学芸員の方には常々自分たちが企画する展示品をほかの美術館で公開された作品と意図的に響き合わせてもらいたいと思っている。具体的な話をすると、昨年9月から12月にかけて、MIHO MUSEUMで若冲の‘象と鯨図屏風’(09/10/6)が公開された。そして、今年静岡県美(4/10~5/16)と千葉市美(5/22~6/27)で行われる‘若冲アナザーワールド’にもまた展示される。

このタイミングに合わせて、三の丸尚蔵館蔵の象が登場する‘群獣図’(09/12/25)を平常展に飾り、若冲の象と応挙の象をコラボさせて欲しいのである。また、下の虎は今年の干支だから虎をモチーフにしたものなら一年中響き合う。

作品の展示空間を自館だけにとどまらせず、館の外にまで広げてみれば、絵の魅力、もっている力をもっと美術ファンに伝えることができるのではなかろうか。

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コメント

いづつやさん、こんにちは。

下のリンク先でも書きましたが、僕は金刀比羅宮の遊虎図が好きです

投稿: いぬまゆ | 2010.01.11 08:33

to いぬまゆさん
いぬまゆさんも金刀比羅宮の遊虎図がお好き
でしたか!応挙の虎は可愛いですから、山楽
の虎とは違って緊張しないでみれますね。

三の丸尚蔵館が群獣図を平常展で見せてくれ
るのを願うばかりです。若冲の象の絵が見つ
かったのですから、応挙の象とコラボさせて
ほしいですよね。

投稿: いづつや | 2010.01.11 10:37

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