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2009.12.07

新根津美術館、所蔵の名品が続々登場!

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新根津美術館の所蔵品展示の第2弾は‘根津青山の茶の湯展’(11/18~
12/23)。ここにでている‘鼠志野茶碗’(重文)のような名品に感激するのは言うまでもないが、展示室2で同時開催されている‘国宝鶉図と中国の花鳥画’にもおおいに魅了される。

作品は15点。‘鶉図’(南宋時代、上の画像)を前回みたのは5年前、この美術館で開催された‘南宋絵画展’。この鶉の目をじっとみていると本物がいるように思えてくる。視線が集まるのがふっくらと丸い胸の羽毛と足の白。そして、鶉の横にみえる4つの赤い花も印象深い。

南宋時代末の水墨画家、牧谿(もっけい)の‘竹雀図’(重文、真ん中)はお気に入りの絵。こういう余白をたっぷりとった画面に花や鳥を一、二羽墨の濃淡で描く絵はしみじみ心に響く。雀の絵ですぐ思いつくのは長澤芦雪と菱田春草。つい最近も春草の雀に感動したばかりだが、この寄り添う2羽の雀も胸を打つ。牧谿はほかにも木にとまる燕や叭々鳥を描いている。

下の絵は明時代に描かれた呂敬甫の‘瓜虫図’(重文)。中央に横たわる緑の瓜があり、右のほうには二匹のハチ、コオロギ、赤トンボ、左側には白い蝶がみえる。見落としてならないのが大きな瓜の実の上あたりに体半分でているカマキリ。こういう草虫画はどこかで見たことない?そう、若冲の‘動植綵絵・池辺群虫図’(拙ブログ8/19)!

若冲は京都の寺にあった宋元画や明画を千点も模写したというから、当然こういう草虫図も学んだことだろう。若冲のすごいところは中国の花鳥画をただ写すだけでなく、これを十分消化した上で誰も真似できない精緻で意匠的な花鳥画や昆虫&魚画をつくりあげたこと。

今回の収穫は円山応挙や若冲も影響を受けた沈南蘋の‘倣北宋人碧梧丹凰図’(清時代)。番の鳳凰や鶴、鴛鴦が大きく描かれているのでとても見栄えがする。また、伝徽宗の‘紫陽花小禽図’などがさらっと飾ってあるのにも驚く。やはりここのコレクションはレベルが高い。

企画展の‘夕陽茶会 斑鳩庵開炉’には馬麟(ばりん)の‘夕陽山水図’(南宋時代、重文)がでているから、これもあわせるとここが所蔵する中国画の名品を一気に見たことになる。こんな機会は滅多にない。上機嫌で館を後にした。

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コメント

先ほど、日曜美術館の録画を見ていたばかりです。
松岡正剛がとつとつと語っていました。
この展覧会にもさっそく出かけなければなりませんね。

投稿: 一村雨 | 2009.12.07 23:21

to 一村雨さん
根津美は1年間、所蔵の名品を相当数披露し
てくれますから楽しみです。

中国絵画は牧谿の傑作‘漁村夕照図’はあり
ませんが、いずれも名品揃いです。

96年、五島美で開催された牧谿展を見逃し
ましたので、ここでまたやってくれないかな
とひそかに願ってます。

投稿: いづつや | 2009.12.08 10:34

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