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2009.11.20

その四 驚愕のエローラ石窟群・カイラーサ寺院!

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インド美術ですぐ思いつくのは高校生のとき世界史で習った‘タージ・マハル’とアジャンタ石窟寺院に描かれた‘蓮華手菩薩’。が、エローラ石窟群にあるヒンドゥー教のカイラーサ寺院のことは7年前まではまったく知らなかった。

幸いにも02年、NHKのBS2で生中継された‘インド心の大地、エローラ・アジャンタ石窟寺院’を見たお陰で、この驚異の巨大石窟寺院の前に立つことができた。念願が叶って今は満ち足りた気分である。

玄武岩の大地、デカン高原のなだらかな斜面を掘り起こしてつくられた石窟寺院は南北2kmにわたって34窟ある。おもしろいことにここには多宗教国家インドの特徴がでており、ヒンドゥー教(17窟)、仏教(12窟)、ジャイナ教(5窟)が横に並んでいる。

2時間の観光で窟のなかに入ったのは仏教窟の第10窟、12窟、カイラーサ寺院の16窟、ジャイナ教の32窟。お目当てのカイラーサ寺院に胸が高まる。

★カイラーサ寺院・本殿、拝殿(上の画像)
★本殿の最後尾(上から2番目)
★後方からみた前殿と石柱(下から2番目)
★拝殿の壁面を飾るレリーフ‘マーラーヤナの物語’(下)

旅行へ出かける前、ビデオ収録したBS2の番組でこの寺院の鑑賞をシミュレーションしていた。映像でみるとものすごく巨大な寺院のイメージだったが、これはイメージが膨らみすぎていた。

シヴァ神をまつったこの寺院は幅35m、奥行60mの広さで、本殿の高さは32mある。2番目の写真でわかるように、最後尾で垂直の岩肌と象たちが支える山の形をした本殿を見あげるとその巨大さに圧倒される。

これは石を積み上げてつくったのではなく、岩山を真上から下に堀っていき、寺院の形に掘り残したのである。100年近くの歳月をかけて、何千、何万の職人がひと掘り、ひと削りに祈りをこめてこの巨大な寺院をつくりあげた。

内部をくりぬかれた本殿や拝殿も壁面の彫刻も入り口のところにいる象も17mの石柱もみなもとはひとつの大きな岩山だったのである。ラーシュトラクータ朝のクリシュナ1世(在位757~783年)の治世下に大半が完成したと考えられている。

壮大な寺院建造プロジェクトだったことに思いを馳せ、隣の方と‘凄いネ、凄いネ!’を連発しながら見てまわった。寺院の名前のカイラーサはヒマラヤ山脈の西側に位置する聖山のことで、シヴァ神はこの山を棲家にしていた。

時間がたっふりあるわけではないから、本殿や回廊、塔に施されている見事な彫刻やレリーフはガイドさんがピックアップして説明してくれるものを見るので精一杯だが、事前のビデオ鑑賞が役に立った。

現地ライブで紹介されたもので関心の高かった‘踊るシヴァ神’とか‘カイラーサを揺るがす魔神ラーヴァナ像’とか飛ぶ姿が動感豊かに表現されている‘アプサラ(天女)’、ガンガー女神ら‘三河神像’、‘マーラーヤナの物語’などを双眼鏡をのぞいたりして得心がゆくまでみることができた。

本当に凄いものをみた。この寺院は一生の思い出になる。

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