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2009.11.02

出光美のユートピア展はまるごとハッピーランド!

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出光美で行われている‘ユートピア展ー描かれし夢と楽園’(10/31~12/20)は開幕前の気分としてはパスだった。ところが、ぐるっとパス券を買ったのとどこかの美術館で手に入れたチラシに予想もしていなかった絵が載っていた。しかも展示期間が限られている。それは上の海北友松作‘琴棋書画図屏風’(東博、10/31~11/15の展示)。

でも日比谷へかけた理由はカッコつき。この絵がみたかったというより、この絵の図版が欲しかったためなのである。というのも、2、3年前これと東博の平常展で遭遇し、その色の鮮やかさに200%魅了された。絵は色に遊べるときが一番楽しいので夢中になってみた。ところが、東博にはこの絵の絵葉書はつくってない。

で、そのときは感動を長く体のなかにとどめようと、ポンチ絵描きの唐美人と子供の衣装の色で印象深いものを書き入れていった。右隻(上の画像)では赤と橙色、子供の緑、左隻では梅の木に寄りかかっている女性のうす青と左端にいる子の橙色。当たり前のことだが、この絵が載っている図録がちゃっと用意されている。今回は図録が宝物のように思えてくる。

いつも書いているように展覧会へでかけるのは追っかけ作品を見るためだから、展覧会のテーマにはあまり関心がない。でも、今回の‘ユートピア’にはまるごと嵌り、すごくハッピーな気分になった。ユートピアというテーマはある意味では美術展としては定番だけれども、作品の見せ方がとても洗練されており、章立てと構成する絵画、やきものの取り合わせにこれを企画した人たちのセンスのよさがでている。流石、出光という感じ。そして、図録(2000円)が秀逸!いい本を手に入れたときと同じような嬉しさがある。

出光の企画力が高いレベルにあるのは他館の名品と自分のところの所蔵品をうまくミックスアップしているから。今回は三井記念美から‘日月松鶴図屏風’(重文、12/1~
20)、円山応挙の‘福禄寿・天保九如図’(10/31~11/29)を、東博から海北友松の絵、俵屋宗雪の代表作‘秋草図屏風’(重文、11/17~29、拙ブログ08/11/7)、狩野探幽の‘周茂叔林和靖図屏風’をもってきている。いずれもいいところに展示され目を楽しませてくれる。

真ん中は出光自慢の肉筆浮世絵‘美人鑑賞図’(06/12/8)。これを描いたのは肉筆美人画の名人、勝川春章。久しぶりにこのぞっこん惚れている絵を見た。女が身に着けている衣装の鮮やかな色と精緻な紋様に声が出ない。これと友松の絵は‘美人衆芳ー恋と雅’のところに展示されている。

‘描かれし蓬莱仙境界ー福寿と富貴’にはゆるキャラ系の絵がいくつもある。下は池大雅の‘寿老四季山水図・南極寿星図’。前日、MIHO MUSEUMで対面を楽しみにしていた大雅の‘蘇東坡孟嘉図屏風’(ファインバーグ・コレクション)を見たばかりだから、この愛くるしい丸ぽちゃ寿老人にも心が和む。また、このコーナーには富岡鉄斎のおもしろい絵がある。見てのお楽しみ!

1点買いのつもりだったが、2,3点みてすぐ‘楽しむぞ!’モードに切り替えた。もう大満足。

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